EXERCISE 90分

ストーリー

田中VPoE
顧客中心主義、デザイン思考、データドリブン、サービスデザイン — すべての要素を統合し、フューチャーフーズ社の顧客中心文化の醸成計画を策定してもらう
あなた
食品メーカーにとっての顧客体験とは、具体的にどの範囲ですか?
田中VPoE
BtoB(取引先の小売店・飲食店)とBtoC(消費者)の両方だ。両方の顧客体験を設計する計画を作ってほしい

ミッション概要

項目内容
演習タイトル顧客中心文化の醸成計画策定
想定時間90分
成果物顧客ジャーニー分析 + サービスブループリント + CX改善計画 + データドリブン推進計画
対象組織フューチャーフーズ株式会社(同一企業)

前提条件

追加情報:顧客データ

BtoB顧客(取引先小売・飲食チェーン):
  ├── 取引先数: 500社
  ├── 上位20社で売上の60%を占める
  ├── NPS: -15(業界平均: +10)
  ├── 主な不満: 発注手段がFAXのみ、納期回答が遅い、新商品情報が届かない
  ├── 取引先の60%がデジタル発注を希望
  └── 競合A社はEDI/Web発注対応済み

BtoC消費者:
  ├── 主力商品: 冷凍食品、調味料、レトルト食品
  ├── EC売上比率: 3%(業界平均: 12%)
  ├── ブランド認知度: 45%(競合A社: 72%)
  ├── SNSフォロワー: 5,000人(競合A社: 50万人)
  └── 消費者の声の収集: 年1回のグループインタビューのみ

社内の顧客データ状況:
  ├── 営業: Excelで顧客管理、商談履歴なし
  ├── 製造: 品質データはあるが顧客別の紐付けなし
  ├── マーケ: SNS分析は外注、自社での分析能力なし
  ├── サポート: 電話のみ、問い合わせ記録は紙
  └── 全社: 部門間でデータが共有されていない

Mission 1: 顧客ジャーニーとサービスブループリント

要件

  1. BtoB顧客ジャーニーマップ(認知→取引開始→発注→納品→サポート→継続)
  2. サービスブループリント(フロントステージ + バックステージ + サポートプロセス)
  3. ペインポイントの特定と優先順位付け(影響度×改善容易性マトリクス)
解答例

BtoB顧客ジャーニーマップ

ステージ顧客の行動顧客の感情タッチポイントペインポイント
認知業界展示会、口コミで知る中立展示会、業界誌新商品情報が入手しにくい
検討サンプルを依頼、価格を確認期待営業担当、電話レスポンスが遅い(平均3日)
取引開始契約手続きやや不満紙の契約書、FAX手続きが煩雑(平均2週間)
発注FAXで発注不満FAX、電話最大のペイン: FAXのみ、24h対応不可
納品商品受け取り中立~不満配送、伝票納期回答が遅い、欠品時の連絡なし
サポート品質問題の問い合わせ不満電話対応が遅い、担当者につながらない
継続取引継続の判断不安営業担当新商品提案がない、競合に比べ不便

ペインポイント優先順位(影響度×改善容易性)

ペインポイント影響度改善容易性優先度
FAX発注のみ極高1位
納期回答の遅さ2位
新商品情報の不足3位
サポート対応の遅さ4位
契約手続きの煩雑さ5位

Mission 2: CX改善のDX施策

要件

  1. 上位3つのペインポイントに対するDX施策
  2. 各施策の投資対効果(ROI)概算
  3. 12ヶ月の実行ロードマップ
解答例

DX施策

施策対象ペイン内容投資概算期待効果
Web受発注システム導入FAX発注のみ24時間Web発注、在庫リアルタイム表示、自動受注確認3,000万円受注工数50%削減、取引先満足度向上
納期回答自動化納期回答の遅さ在庫・生産計画連携による即時納期回答1,500万円納期回答3日→30分
デジタルカタログ+メルマガ新商品情報不足パーソナライズされた新商品情報配信500万円新商品認知率2倍

ROI概算

施策年間コスト削減年間売上増加投資回収期間
Web受発注2,400万円(受注業務削減)5,000万円(離反防止+新規)6ヶ月
納期回答自動化600万円(問い合わせ削減)2,000万円(受注率向上)7ヶ月
デジタルカタログ200万円(印刷・郵送費削減)1,000万円(新商品売上)5ヶ月

12ヶ月ロードマップ

施策マイルストーン
1-2月デジタルカタログメルマガ配信開始(低投資で早期に成果を示す)
2-4月Web受発注要件定義、パイロット取引先5社選定
5-7月Web受発注パイロット運用、フィードバック収集
8-9月Web受発注 + 納期自動化Web受発注を全取引先に展開、納期自動化開発
10-12月全施策統合納期自動化リリース、NPS再測定

Mission 3: データドリブン推進計画

要件

  1. 全社データ統合のアーキテクチャ設計(概要レベル)
  2. 部門別データ活用ユースケース(3部門以上)
  3. データリテラシー向上プログラム
解答例

データ統合アーキテクチャ

┌─────────┐  ┌─────────┐  ┌─────────┐  ┌─────────┐
│ 営業CRM │  │ 生産MES │  │ 物流WMS │  │ EC/Web  │
└────┬────┘  └────┬────┘  └────┬────┘  └────┬────┘
     │            │            │            │
     └────────────┴────────────┴────────────┘

              ┌────────▼────────┐
              │   データレイク    │
              │  (クラウドDWH)   │
              └────────┬────────┘

              ┌────────▼────────┐
              │  BIダッシュボード │
              │  (全社員アクセス) │
              └─────────────────┘

部門別データ活用ユースケース

部門ユースケース必要データ期待効果
営業顧客別売上予測、解約リスク早期検知取引履歴、訪問記録、業界動向解約率5%低減
製造品質トレンド分析、設備故障予測品質検査、設備センサー、環境データ不良率30%低減
マーケキャンペーンROI分析、消費者セグメントEC行動、SNS反応、購買データマーケROI 2倍

データリテラシー向上プログラム

コース対象内容期間
基礎全社員データの読み方、グラフの解釈、基本統計eラーニング3時間
実践部門担当者BIツール操作、自部門データの分析ハンズオン2日
応用データチームSQL、Python基礎、機械学習入門外部研修3ヶ月

達成度チェック

観点達成基準
ジャーニーマップBtoB顧客の全ステージが網羅されている
ペインポイントデータに基づいて特定・優先順位付けされている
DX施策具体的で投資対効果が概算されている
ロードマップ12ヶ月で段階的に成果が出る計画になっている
データ統合部門間のデータ連携が設計されている
データリテラシーレベル別のプログラムが設計されている

推定所要時間: 90分