ストーリー
ミッション概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 演習タイトル | 経営会議向け模擬プレゼンテーション |
| 想定時間 | 60分 |
| 成果物 | プレゼン構成案 + スライド概要 + 想定Q&A回答集 + ステークホルダー対策 |
Mission 1: プレゼン構成の策定
要件
20分プレゼンの構成を設計してください。
- 各パートの時間配分とキーメッセージ
- 各スライドのタイトル(結論を含む)
- 使用するデータ・チャートの指定
解答例
| 時間 | パート | スライドタイトル | データ/チャート |
|---|---|---|---|
| 0:00-2 | オープニング | 「リリース速度4倍化とコスト35%削減のための投資承認をお願いします」 | Before-After比較表 |
| 2:00-3 | 外部環境 | 「DX市場の拡大と競合の技術投資加速が、対応を急務にしている」 | 市場データ棒グラフ |
| 3:30-5 | 内部課題 | 「月1回のリリースと99.5%の可用性が、チャーンレート悪化の主因」 | KPIツリー図 |
| 5:00-6 | 課題の定量化 | 「何もしなければ3年間で累計5億円の機会損失」 | コスト推移折れ線 |
| 6:30-8 | 提案概要 | 「18ヶ月のクラウド移行+CI/CDで基盤を近代化」 | 施策概要図 |
| 8:30-10 | ロードマップ | 「3フェーズで段階的に成果を実現」 | ガントチャート |
| 10:00-11 | 投資計画 | 「3年TCO 5億円、現状維持比6.9億円の削減」 | コスト比較棒グラフ |
| 11:30-13 | ROI分析 | 「NPV 6,400万円、IRR 16%、回収期間2.8年」 | ROI推移折れ線 |
| 13:00-14 | シナリオ分析 | 「悲観シナリオでもPhase 1のゲートで判断可能」 | 3シナリオ比較表 |
| 14:30-16 | リスクと対策 | 「上位5リスクすべてに対策済み、残留リスクは準備金でカバー」 | リスクマトリクス |
| 16:00-17 | 実施体制 | 「社内12名+外部3名の15名体制で推進」 | 組織図 |
| 17:00-18 | 承認依頼 | 「Phase 1: 6,000万円の承認をお願いします」 | 承認事項一覧 |
| 18:30-20 | まとめ | 「“投資しないリスク”が最大のリスク。今が最適な投資タイミング」 | Before-After再掲 |
Mission 2: 想定Q&A回答集の作成
要件
以下のカテゴリ別に、想定質問と回答をPREP法で作成してください(各カテゴリ3問以上、合計15問以上)。
- 財務に関する質問(CFOから)
- 戦略に関する質問(CEOから)
- リスクに関する質問(CFO/CEOから)
- 実行可能性に関する質問(COOから)
- 代替案に関する質問(CEO/CFOから)
解答例(各カテゴリ代表1問ずつ)
財務: Q: 「クラウドの従量課金で、コストが膨らむリスクはないか?」 P: 月次コストモニタリングとアラート設定で制御します。 R: AWS利用料の上限アラートを設定し、月次レビューで予算対実績を確認します。リザーブドインスタンスの活用で30-40%のコスト削減も可能です。 E: 同規模B社では、最初の3ヶ月は予算の110%に達しましたが、最適化により6ヶ月後には予算の85%まで低下しました。 P: 初期の調整期間を想定してリスク準備金を確保しており、中期的にはコスト最適化が進みます。
戦略: Q: 「この投資で競合との差は埋まるのか?」 P: Phase 1-2でリリース速度を競合並みに引き上げ、Phase 3で差別化します。 R: 現在の月1回リリースを週2回に引き上げることで、競合との「速度格差」を解消します。その上で、Phase 3のマイクロサービス化で独立機能リリースを実現し、差別化を図ります。 E: 当社の強みである12年の業界知識と1,500社の顧客基盤は、技術基盤の近代化により最大限に活かされます。 P: 18ヶ月後にはリリース速度で競合に追いつき、さらに当社の強みを活かした差別化が可能になります。
リスク: Q: 「移行中にサービスが止まったらどうするのか?」 P: ダウンタイムゼロの移行計画を策定しています。 R: Blue-Greenデプロイメントを採用し、新旧環境を並行稼働させた上で、段階的にトラフィックを切り替えます。問題が発生した場合は即座にロールバック可能です。 E: 移行リハーサルを3回実施し、リハーサルで発生した問題をすべて解消した上で本番移行に臨みます。 P: サービス停止のリスクは、並行稼働とリハーサルにより最小化されています。
実行可能性: Q: 「インフラチーム15名のうちクラウド経験者が2名で大丈夫か?」 P: 外部パートナー3名のサポートと研修プログラムで対応します。 R: AWS認定アーキテクト1名がアーキテクチャ設計をリードし、移行支援2名が実務を担当します。社内メンバーはOJTで段階的にスキルを習得します。Phase 1の6ヶ月でクラウドの基礎スキルを身につけ、Phase 2では社内メンバー主導で移行を進める計画です。 E: 研修プログラム(AWS認定資格取得支援)の予算500万円をPhase 1に計上しています。 P: 外部の即戦力と内部の育成を組み合わせ、プロジェクト終了後は内製で運用できる体制を構築します。
代替案: Q: 「もっと小さく始められないか?」 P: Phase 1自体がスモールスタートの設計です。 R: 3年間3億円の全体投資のうち、まずPhase 1の6,000万円のみを承認いただきます。Phase 1ではCI/CD整備とセキュリティ基盤を構築し、6ヶ月後のゲートレビューでPhase 2への移行を判断します。 E: Phase 1の成果だけでも、リリース頻度2倍とセキュリティ監査対応が実現し、投資対効果が確認できます。 P: 段階的なアプローチにより、小さく始めて成果を確認してから拡大する設計になっています。
Mission 3: ステークホルダー対策
要件
- CEO、CFO、COOのステークホルダー分析
- 各人への事前アラインメントのアプローチ
- 経営会議で想定される最大の反対意見とその対処法
解答例
ステークホルダー分析:
| 役員 | 関心事 | 提案への姿勢 | 懸念 | 対策 |
|---|---|---|---|---|
| CEO | 成長戦略、IPO準備 | 前向き | 投資タイミング | 「今がベスト」のデータ提示 |
| CFO | ROI、キャッシュフロー | 慎重 | コスト超過リスク | ゲートレビューと準備金で安心感 |
| COO | 業務影響、実行可能性 | 中立 | 既存業務への支障 | 並行運用計画の丁寧な説明 |
事前アラインメント:
CFO(最重要):
- 会議2週間前: 財務分析ドラフトを送付し30分の個別面談
- 会議1週間前: フィードバック反映版を再送、最終確認
CEO:
- 会議2週間前: CTOを通じて提案概要を共有
- 会議1週間前: 10分の個別ブリーフィング
COO:
- 会議2週間前: 業務影響分析と並行運用計画を共有
- 会議1週間前: 関連部門長からの支持コメントを取得
最大の反対意見への対処:
想定: CFOから「投資額が大きすぎる。半分にできないか?」
対処: 「Phase 1の6,000万円のみの承認をお願いしています。これは全体投資の20%です。Phase 1の成果を確認した上でPhase 2の投資判断を行いますので、実質的な初期コミットメントは6,000万円に限定されています。」
達成度チェック
| 観点 | 達成基準 |
|---|---|
| プレゼン構成 | 20分の時間配分が適切で、各パートのキーメッセージが明確 |
| スライド設計 | タイトルに結論が含まれ、1スライド1メッセージ |
| 想定Q&A | 15問以上をPREP法で準備、回答に数字の裏付けがある |
| ステークホルダー | 各役員の関心事と懸念を的確に把握し、対策が具体的 |
| 事前アラインメント | 3段階のアプローチが設計されている |
推定所要時間: 60分