クイズの説明
Step 4「抵抗勢力を味方に変えよう」の理解度を確認します。抵抗の類型、交渉術、推進連合の構築、メンタリングとコーチングについて問います。
合格ライン: 80%(5問中4問正解)
問題
Q1. 抵抗の類型
あるマネージャーが改善プロジェクトに対して「うちのチームは今四半期の目標達成が最優先。改善は来期以降で」と発言しています。この抵抗の類型として最も適切なものはどれですか?
- A. 論理的反対(Type A)— データに基づく合理的な反論
- B. 感情的反対(Type B)— 変化への恐れに基づく反応
- C. 政治的反対(Type C)— 権限や影響力の保全
- D. 慣性的反対(Type D)— 変化のコストを払いたくない
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正解: D
「忙しい」「今じゃなくてもいい」「来期以降で」は慣性的反対(Type D)の典型的な発言パターンです。変化の必要性を完全に否定しているわけではなく、変化に伴うコスト(時間、労力、学習)を払いたくないために先延ばしにしています。対応策は「変化しないコストの方が大きい」ことを示すことです。例えば「来期まで待つと、リードタイムの悪化でさらに○○万円の損失が発生する」といった定量的なデータが有効です。
Q2. 原則立脚型交渉
セキュリティ部長が「モニタリングデータを外部SaaSに送信するのはセキュリティポリシー違反だ」と反対しています。原則立脚型交渉のアプローチとして最も適切なものはどれですか?
- A. 「DORAのデータではモニタリング統一企業の方が障害復旧が速い」と論破する
- B. 「経営層の決定なので従ってください」と権限で押す
- C. 「セキュリティを守りたいという点は同じです。Privatelinkで VPC内完結の接続にし、データ保持ポリシーの設計を貴部門に主導していただく形はいかがですか」と利害に焦点を当てる
- D. 「ではモニタリング統一はやめて、各チームのツールを継続しましょう」と相手の要求をそのまま受け入れる
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正解: C
原則立脚型交渉の第2原則「立場でなく利害に焦点を当てる」と第3原則「双方の利益になる選択肢を」の適用です。セキュリティ部長の立場は「外部SaaS反対」ですが、利害は「監視データのセキュリティ確保」です。セキュリティ確保という共通の利害を確認した上で、Privatelinkによる技術的解決とデータガバナンスの主導権という Win-Win の提案をしています。論破(A)は相手を防御的にさせます。権限で押す(B)は表面的な従順しか得られません。要求をそのまま受ける(D)はプロジェクトの目的を放棄しています。
Q3. 推進連合
推進連合のメンバー構成で最も重要な要素はどれですか?
- A. 全員が同じ部門から選ばれていること
- B. 全員が技術的に優秀であること
- C. 公式な権限、技術的信頼、非公式な影響力の3種類の影響力を兼ね備えていること
- D. メンバー数が組織の10%以上であること
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正解: C
推進連合には3種類の影響力が必要です。公式な権限(投資判断やリソース配分ができる)、技術的信頼(技術的な妥当性を保証できる)、非公式な影響力(現場の空気を変えられる)。同じ部門だけ(A)では組織横断の推進力が不足します。技術力だけ(B)では組織的な意思決定や現場の巻き込みができません。人数の多さ(D)よりも、影響力のバランスが重要です。少数でも適切な影響力を持つメンバーで構成された推進連合は、大人数の委員会より効果的です。
Q4. GROWモデル
コーチングのGROWモデルで、運用チームのベテランエンジニアが「新しいツールを覚えるのは面倒だ」と消極的な態度を示しています。最初に行うべきGROWモデルのステップはどれですか?
- A. Goal: 「運用チームとして、理想的なモニタリング環境はどんなものですか?」と理想の姿を聞く
- B. Reality: 「今のNagiosの運用で一番困っていることは何ですか?」と現状を聞く
- C. Options: 「Datadogなら自動検知ができますよ」と選択肢を提示する
- D. Will: 「まずDatadogのトレーニングに参加しませんか?」と行動を促す
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正解: A
GROWモデルはGoal→Reality→Options→Willの順に進めます。最初にGoal(目標)を設定することで、相手自身が「どうなりたいのか」を考える起点ができます。いきなり現状分析(B)に入ると問題に焦点が当たりすぎます。選択肢の提示(C)や行動の促し(D)は、GoalとRealityの共有が済んだ後に行います。「理想的なモニタリング環境」を問うことで、現行ツールへの執着から離れ、将来のありたい姿を一緒に考える土台を作ります。
Q5. ティッピングポイント
6チーム中3チームがモニタリングツールの移行を完了し、4チーム目が移行中です。この状況について最も適切な説明はどれですか?
- A. 全チームの移行が完了するまで効果は測定できない
- B. 移行率50%を超えたことで、変革がメインストリームと認識され始めるティッピングポイントに近づいている
- C. 残り3チームは最初の3チームと全く同じアプローチで移行すべきだ
- D. 3チーム完了の時点でプロジェクトの成功を宣言できる
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正解: B
研究によると、新しいやり方を実践している人が約30%に達すると変革のティッピングポイントに近づきます。6チーム中3チーム(50%)が完了し4チーム目が移行中ということは、組織の過半数が新しいツールを使い始めており、ティッピングポイントを超えつつあります。この段階では「乗り遅れたくない」という力が働き始め、残りのチームの移行は最初よりもスムーズになる傾向があります。全チーム完了まで効果測定できない(A)は誤りで、段階的に効果を測定すべきです。同じアプローチ(C)は各チームの状況に合わせた調整が必要です。3チームで成功宣言(D)は時期尚早です。
結果
合格(4問以上正解)
Step 4の内容をよく理解しています。抵抗の類型分析、原則立脚型交渉、推進連合の構築、コーチングの基本を身につけました。次のStep 5「改善の効果を測定しよう」に進みましょう。
不合格(3問以下正解)
Step 4の内容を復習しましょう。特に以下のポイントを重点的に確認してください:
- 抵抗の4類型 — 論理的、感情的、政治的、慣性的の区別と対応戦略
- 原則立脚型交渉 — 立場ではなく利害に焦点を当てたWin-Win
- 推進連合 — 3種類の影響力のバランス
- GROWモデル — Goal→Reality→Options→Willの順序
推定所要時間: 30分