クイズの説明
Step 2「改善施策を優先順位付けしよう」の理解度を確認します。改善フレームワーク、インパクト分析、優先順位付け手法、ロードマップ設計について問います。
合格ライン: 80%(5問中4問正解)
問題
Q1. クイックウィンの重要性
組織横断改善でクイックウィン(短期で成果が出る小さな施策)を最初に実施する最大の理由はどれですか?
- A. 簡単な施策から始めるとチームの負荷が軽いため
- B. 「改善は成果が出る」という信頼を組織に築き、より大きな改善への投資を引き出すため
- C. 経営層が短期間の成果しか評価しないため
- D. クイックウィンで十分な効果が出れば、大きな改善は不要になるため
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正解: B
クイックウィンの最大の目的は、組織内に「改善は実際に成果が出る」という信頼を構築することです。この信頼が「信頼の通貨」として機能し、より大きな投資(テスト自動化、CI/CD構築等)への承認を得やすくなります。負荷の軽さ(A)は副次的なメリットです。経営層は短期・長期の両方を評価します(C)。クイックウィンはあくまでも大きな改善への布石であり、それ自体で十分というわけではありません(D)。
Q2. インパクト分析
改善施策の効果を定量化する際に、「転換率」を考慮する理由として最も適切なものはどれですか?
例: レビュー待ち時間を2時間/日削減した場合の効果算出で「転換率60%」を適用
- A. 効果を過大に見せないよう、安全マージンとして一律に割り引くため
- B. 待ち時間の削減が直ちにすべて生産的な作業に転換されるわけではないため
- C. 経営層への報告で控えめな数字を出した方が信頼を得られるため
- D. 削減された時間の40%は休憩に充てられるため
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正解: B
転換率は、待ち時間やムダの削減が実際にどれだけ生産的な作業に転換されるかを反映する指標です。例えば、レビュー待ち時間が2時間削減されても、その2時間がすべてコーディングに使われるとは限りません。コンテキストスイッチのコスト、会議、その他の中断などにより、実際に生産的な作業に回るのは一部です。安全マージン(A)や控えめな数字を出す目的(C)ではなく、より正確な効果見積もりのための調整です。
Q3. WSJFによる優先順位付け
以下の4つの改善施策をWSJF(Weighted Shortest Job First)で評価した場合、最も優先度が高い施策はどれですか?
| 施策 | CoD(遅延コスト) | 実施期間 |
|---|---|---|
| A. 全面リアーキテクチャ | 30 | 24週 |
| B. CI/CDパイプライン整備 | 20 | 4週 |
| C. テスト自動化 | 25 | 12週 |
| D. PRテンプレート導入 | 8 | 1週 |
- A. 全面リアーキテクチャ(CoDが最大)
- B. CI/CDパイプライン整備
- C. テスト自動化
- D. PRテンプレート導入
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正解: D
WSJF = CoD / Job Duration で計算します。
- A: 30/24 = 1.25
- B: 20/4 = 5.0
- C: 25/12 = 2.08
- D: 8/1 = 8.0(最大)
PRテンプレート導入(D)はCoD自体は小さいですが、実施期間が非常に短いため、WSJFスコアが最も高くなります。WSJFの特徴は「短期間で効果を出せる施策」を優先することで、CoDの絶対値だけで判断しない点にあります。全面リアーキテクチャ(A)はCoDが最大ですが、WSJFでは最下位になります。
Q4. ロードマップ設計
改善ロードマップにおいて、Phase 1(パイロット)のGo/NoGo判断で「Conditional Go」とする条件として最も適切なものはどれですか?
- A. マイルストーンの条件をすべて達成した
- B. マイルストーンの条件の70%以上を達成し、未達項目への対策を追加した上で次フェーズに進行する
- C. パイロットチームのメンバー全員が新プロセスに満足している
- D. 予算が50%以上残っている
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正解: B
Conditional Goは「完全ではないが前進できる」状態を指します。条件の70%以上を達成していれば、未達項目への対策を追加した上で次フェーズに進行するのが合理的です。すべて達成(A)はGoの条件です。メンバー全員の満足(C)は非現実的な基準で、合理的なGo/NoGo基準にはなりません。予算の残高(D)は進捗判断の一要素ですが、Go/NoGoの主要基準にはなりません。
Q5. リソース計画
改善活動のためのリソース確保方法として、最も効果的でないものはどれですか?
- A. 改善専任のチームメンバーをアサインする
- B. 各スプリントに改善タスクを必ず含めるルールを設ける
- C. 「改善は通常業務の延長でやるもの」として、明示的なリソース確保はしない
- D. 4スプリントに1回、改善専用のスプリントを設ける
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正解: C
改善のためのリソースを明示的に確保しなければ、日常業務に押されて改善は必ず後回しにされます。「通常業務の延長でやる」というアプローチは、改善の優先度を事実上ゼロにすることと同じです。専任チーム(A)、スプリント内組込み(B)、改善スプリント(D)はいずれも明示的にリソースを確保する方法であり、アプローチの違いはあれどすべて有効です。組織横断改善のような重要な取り組みには、明確なリソースのコミットメントが不可欠です。
結果
合格(4問以上正解)
Step 2の内容をよく理解しています。改善施策の優先順位付け、インパクト分析、ロードマップ設計の基本を身につけました。次のStep 3「チェンジマネジメントを実践しよう」に進みましょう。
不合格(3問以下正解)
Step 2の内容を復習しましょう。特に以下のポイントを重点的に確認してください:
- クイックウィン — 信頼構築のための短期成果の重要性
- インパクト分析 — 転換率やリスク調整を含む現実的な効果見積もり
- WSJF — 時間あたりの価値を最大化する優先順位付け
- ロードマップ — Go/NoGo判断とリソースの明示的確保
推定所要時間: 30分