クイズの説明
Step 5「ベンダーマネジメントを実践しよう」の理解度を確認します。ベンダー評価、契約交渉、Exit戦略について問います。
合格ライン: 80%(5問中4問正解)
問題
Q1. ベンダー評価
クラウドベンダーの年次評価で、最も重要な評価基準の組み合わせはどれですか?
- A. ロゴのデザイン、オフィスの立地、営業担当の人柄
- B. サービス品質(SLA達成率)、コスト競争力、イノベーション、サポート品質、セキュリティ
- C. 市場シェアの大きさだけ
- D. 無料枠の大きさと初期クレジットの額だけ
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正解: B
ベンダー評価は「サービス品質」「コスト競争力」「イノベーション」「サポート品質」「セキュリティ/コンプライアンス」の5基準で総合的に行います。これらを重み付けしてスコアリングすることで、客観的で再現性のある評価が可能になります。市場シェア(C)や無料枠(D)は参考情報にはなりますが、長期的なパートナーシップの評価基準としては不十分です。
Q2. 契約交渉
マルチクラウド化を進めている企業がAWS EDP更新交渉で最も有効な交渉戦略はどれですか?
- A. AWSに対して「もうAWSは使わない」と脅す
- B. GCP/Azureの利用実績と見積もりを根拠に提示しつつ、AWSとのパートナーシップ強化も提案する
- C. 何も準備せずにAWSの提示条件をそのまま受け入れる
- D. 最低価格を要求し、交渉が決裂してもかまわない姿勢で臨む
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正解: B
効果的な交渉は「対立」ではなく「協調的交渉」です。GCP/Azureの利用実績を示すことでAWSに「競合がいる」ことを認識させつつ、同時にAWSとのパートナーシップ強化(成長ポテンシャルの提示、事例協力の提案等)も行うことで、Win-Winの条件を引き出します。脅し(A)は関係を悪化させ、準備なし(C)は交渉力ゼロです。決裂覚悟(D)はBATNAがしっかり準備されている場合にのみ有効ですが、基本姿勢としては適切ではありません。
Q3. コミットメント戦略
マルチクラウド移行中の企業が、AWSのEDP(Enterprise Discount Program)でコミットメント額を決める際、最も適切なアプローチはどれですか?
- A. 現在の利用額の100%をそのままコミットする
- B. マルチクラウド移行による利用減少を見込み、確実に達成できる保守的な額でコミットする
- C. 最大の割引を得るために、実際の利用予測の150%をコミットする
- D. コミットメントは一切せず、すべてオンデマンドで利用する
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正解: B
マルチクラウド移行中は、AWSの利用額が減少する可能性があります。コミットメント額を超えない場合でも支払い義務が生じるため、「確実に達成できる保守的な額」を設定すべきです。現状100%(A)はAWS利用が減少した場合にコミット割れのリスクがあります。150%(C)は明らかに過大で、大きな損失につながります。全てオンデマンド(D)は割引を一切受けられず、コスト効率が悪化します。
Q4. Exit戦略
Exit戦略を持つことの最大の意義はどれですか?
- A. ベンダーとの関係を悪化させるため
- B. 実際にExitする予定があるから準備する
- C. 保険としてリスクを管理するとともに、ベンダーとの交渉においても交渉力の源泉になる
- D. 契約上の義務として策定が求められるから
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正解: C
Exit戦略の最大の意義は「保険」と「交渉力」の二面性にあります。実際にExitを発動する可能性は低いですが、万が一の状況(重大なサービス品質低下、大幅値上げ等)に備えるリスク管理として機能します。同時に、「いつでも別のクラウドに移行できる」能力があることは、ベンダーとの価格交渉やSLA交渉での強力なカードになります。関係悪化(A)が目的ではなく、契約上の義務(D)でもありません。
Q5. ベンダーリスク
クラウドベンダーのリスク管理として、最も適切な定期レビューの内容はどれですか?
- A. ベンダーのCEOの経歴を毎月調査する
- B. 四半期ごとにSLA達成率とインシデント評価を行い、半年ごとにスコアカードを更新し、年次でExit戦略の有効性を検証する
- C. リスクレビューは契約更新時にのみ実施すれば十分
- D. ベンダーが発表するプレスリリースを読むだけで十分
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正解: B
ベンダーリスク管理は「四半期→半年→年次」の段階的なレビューサイクルで行います。四半期ではSLA達成率やインシデントの客観的データを評価し、半年ではベンダー評価スコアカードを更新して中期トレンドを把握し、年次ではExit戦略の有効性を検証して代替ベンダーの再評価を行います。契約更新時のみ(C)では日常的なリスクを見逃します。
結果
合格(4問以上正解)
Step 5の内容をよく理解しています。ベンダー評価、契約交渉、Exit戦略のスキルを身につけました。最後のStep 6「マルチクラウド戦略を完成させよう」に進みましょう。
不合格(3問以下正解)
Step 5の内容を復習しましょう。特に以下のポイントを重点的に確認してください:
- ベンダー評価 — 5基準のスコアカードによる定量評価
- 契約交渉 — 協調的交渉、BATNA、交渉カードの準備
- コミットメント — 保守的な額設定、マルチクラウド移行時の考慮
- Exit戦略 — 保険と交渉力の二面性
推定所要時間: 15分