クイズの説明
Step 1「マルチクラウドの全体像を掴もう」の理解度を確認します。マルチクラウドの基本概念、ベンダーロックインの評価、戦略パターンの選定について問います。
合格ライン: 80%(5問中4問正解)
問題
Q1. マルチクラウドの定義
以下の説明のうち、「マルチクラウド」の定義として最も適切なものはどれですか?
- A. パブリッククラウドとオンプレミスを組み合わせて利用すること
- B. 2つ以上のパブリッククラウドプロバイダーを戦略的に利用すること
- C. 単一のクラウドプロバイダーを複数のリージョンで利用すること
- D. プライベートクラウドを複数のデータセンターに分散配置すること
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正解: B
マルチクラウドは「2つ以上のパブリッククラウドプロバイダーを戦略的に利用する」ことを指します。パブリッククラウドとオンプレミスの組み合わせ(A)は「ハイブリッドクラウド」です。単一プロバイダーの複数リージョン利用(C)はマルチリージョン戦略であり、マルチクラウドではありません。プライベートクラウドの分散配置(D)は分散インフラですがマルチクラウドとは呼びません。
Q2. ベンダーロックインの評価
LACE評価モデルにおいて、あるサービスのスコアが L
, A, C, E(合計16)でした。この結果に対する最も適切な対応はどれですか?- A. リスクは低いため、現状維持で問題ない
- B. 中程度のリスクなので、定期的なモニタリングを行う
- C. 高リスクなので、代替手段の調査を開始する
- D. 極めて高リスクなので、即座に対策を実施し経営判断として意思決定する
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正解: D
LACE評価モデルでは、合計スコア16-20は「極めて高リスク」に分類されます。この場合、即座に対策を実施し、経営判断として意思決定することが推奨されます。Level
(根本的なロックイン)、Area(システム全体に影響)という組み合わせは特に深刻であり、放置するとベンダー交渉力の喪失や移行コストの更なる増大を招きます。Q3. 戦略パターンの選定
以下の組織の状況に最も適したマルチクラウド戦略パターンはどれですか?
AWSで安定運用しているが、データサイエンスチームがBigQueryを使いたいと要望。大企業顧客からMicrosoft 365とのSSO連携を求められている。
- A. DR/BCP分散パターン — 障害時のフェイルオーバー先を確保する
- B. ベストオブブリードパターン — 各クラウドの得意分野を活用する
- C. 段階的移行パターン — AWSから別クラウドへ全面移行する
- D. コスト最適化パターン — 最も安いクラウドにすべてを集約する
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正解: B
この状況では、AWSのコンピュート基盤を維持しつつ、GCPのBigQuery(データ分析の得意分野)とAzureのEntra ID(Enterprise連携の得意分野)を組み合わせる「ベストオブブリード」パターンが最適です。DR/BCP(A)は可用性要件が主目的の場合に適しますが、この状況の主要課題はデータ分析とEnterprise連携です。全面移行(C)やコスト集約(D)は要件と合致しません。
Q4. ロックインの判断
DynamoDBを利用してセッション管理を構築しています。このサービスのロックインについて、最も適切な判断はどれですか?
- A. DynamoDBはAWS固有サービスなので、即座にPostgreSQLに移行すべき
- B. DynamoDBの単桁ミリ秒レイテンシがセッション管理に最適であり、メリットがロックインリスクを上回るなら意図的なロックインとして受け入れてよい
- C. ロックインは常に悪いので、すべてのクラウド固有サービスを避けるべき
- D. ロックインのリスク評価は不要であり、便利なサービスは自由に使ってよい
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正解: B
ベンダーロックインは「意図的なロックイン」と「意図しないロックイン」を区別して評価することが重要です。DynamoDBの単桁ミリ秒レイテンシがセッション管理の要件に最適であり、そのメリットがロックインリスク(移行コスト)を上回ると判断できるなら、意図的にロックインを受け入れることは合理的な判断です。すべてのロックインを避ける(A, C)のは過度な制約であり、逆にリスク評価なしに使う(D)のも危険です。
Q5. マルチクラウドのコスト
マルチクラウドを導入する際、最も見落とされやすいコスト要因はどれですか?
- A. 各クラウドの基本利用料
- B. クラウド間のデータ転送コスト、運用の複雑化に伴う人件費増、複数クラウドの学習・スキル習得コスト
- C. ハードウェアの購入費用
- D. ソフトウェアライセンスの追加費用
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正解: B
マルチクラウド導入で最も見落とされやすいのは「隠れたコスト」です。クラウド間のデータ転送コスト(エグレス料金)は予想以上に高額になることがあります。また、複数クラウドを運用するための人材育成コスト、運用ツールの追加コスト、統合管理のオーバーヘッドも無視できません。基本利用料(A)は見積もり時に必ず考慮されます。ハードウェア(C)はクラウド利用では直接発生しません。ソフトウェアライセンス(D)は重要ですが、B群のコストの方が見落とされる頻度が高いです。
結果
合格(4問以上正解)
Step 1の内容をよく理解しています。マルチクラウドの基本概念、ベンダーロックインの評価方法、戦略パターンの選定基準を身につけました。次のStep 2「ワークロード配置を設計しよう」に進みましょう。
不合格(3問以下正解)
Step 1の内容を復習しましょう。特に以下のポイントを重点的に確認してください:
- マルチクラウドの定義 — ハイブリッドクラウドやマルチリージョンとの違い
- LACE評価モデル — 4軸でのロックインリスク定量評価
- 戦略パターン — 5つのパターンと選定フレームワーク
- 意図的ロックイン — メリットとリスクの天秤による判断
推定所要時間: 15分