QUIZ 15分

クイズの説明

Step 5「経営層承認を獲得しよう」の理解度を確認します。エグゼクティブ提案書、予算計画、成功指標について問います。

合格ライン: 80%(5問中4問正解)


問題

Q1. エグゼクティブサマリーの構成

経営層向けエグゼクティブサマリーにおいて、最も重要な要素はどれですか?

  • A. 使用する技術スタックの詳細リスト
  • B. 投資額、期待されるROI、タイムライン、主要リスクの簡潔なまとめ
  • C. 各チームのメンバー一覧
  • D. 技術的負債の詳細な分類と個別の対策
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正解: B

エグゼクティブサマリーは経営層が最初に(場合によっては唯一)読むページです。投資判断に必要な「いくら」「いつ」「どのくらいのリターン」「リスク」を簡潔にまとめることが最も重要です。技術スタックの詳細(A)は添付資料に、メンバー一覧(C)は体制の章に、技術的負債の詳細(D)は背景の章に記載します。Month 9で学んだように、経営層のアテンションは限られているため、1ページに凝縮する能力が求められます。


Q2. ROI計算

技術基盤刷新の定量効果として「オンボーディング期間の短縮」を算出する際、最も適切な計算根拠はどれですか?

  • A. 「オンボーディングが短くなると嬉しい」という定性的な評価
  • B. 年間新規採用50名 × 短縮される5週間 × 週あたり人件費30万円 = 年間7,500万円の削減効果
  • C. 業界平均のオンボーディング期間との差分
  • D. 新入社員の満足度アンケートの改善予測
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正解: B

定量効果の算出には具体的な計算根拠が必要です。「年間新規採用人数 × 短縮期間 × 期間中の人件費」という計算式で、経営層が検証可能な数値を示します。定性的な評価(A)では投資判断の根拠になりません。業界平均との差分(C)はベンチマークとしては有用ですが、自社の効果算出にはなりません。満足度(D)は定性効果の一部です。Month 3のROI計算と同じアプローチを技術基盤刷新に適用しています。


Q3. 投資判断の感度分析

感度分析において、「保守シナリオ(効果達成率60%、機会損失回避を含まない)」でROIがマイナスになる場合の対応として最も適切なものはどれですか?

  • A. 保守シナリオのROIがマイナスなので、プロジェクトを中止する
  • B. 保守シナリオを提案書から削除し、楽観シナリオのみを提示する
  • C. 保守シナリオでもマイナスが限定的であること、基準シナリオではプラスであること、および投資しない場合のコスト(年間9,000万円の隠れたコスト)を併せて提示する
  • D. 効果の見積もりを水増しして、全シナリオでROIをプラスにする
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正解: C

経営層への提案で最も重要なのは「誠実さ」と「判断材料の提示」です。保守シナリオのROIがマイナスであることを隠す(B)のは信頼を損ないます。効果の水増し(D)は不正です。保守シナリオのマイナスが限定的であること(-39%)、基準シナリオではプラス(+21%)であること、そして「投資しない場合のコスト」を提示することで、経営層は合理的な判断ができます。中止(A)は過剰反応です。感度分析の目的は「どのシナリオでも意思決定できる情報を提供する」ことです。


Q4. 成功指標の設計

技術基盤刷新プログラムのKPIとして「デプロイ頻度」を設定する場合、最も適切な目標設定はどれですか?

  • A. 3年後に「可能な限り高い頻度」を目指す
  • B. 1年後: 週2回、2年後: 日次、3年後: オンデマンド、と段階的な目標を設定する
  • C. 初年度から「1日10回」の高い目標を設定する
  • D. 目標は設定せず、改善傾向があればよしとする
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正解: B

段階的な目標設定が最も適切です。現状(週1回)から一足飛びに高い目標(C)を設定しても達成困難で、チームのモチベーションを損ないます。曖昧な目標(A, D)では進捗の評価ができません。Month 2のSREで学んだSLO設計と同様に、現実的で測定可能な段階的目標を設定し、Phase毎に達成状況を評価します。DORAメトリクスの4段階(Low→Medium→High→Elite)を参考に、組織の状況に合った目標を設定します。


Q5. 経営層とのコミュニケーション

経営会議で「7.4億円は高すぎる。もっと安くできないか?」という質問を受けた場合、最も適切な回答はどれですか?

  • A. 「7.4億円以下では実施できません。全額が必要です」
  • B. 「それではPhase 3を削除して5億円にします」
  • C. 「段階的縮小計画があり、優先度1(CI/CD統一、セキュリティ統合、SLO定義)に絞れば3.5億円で最低限の効果を確保できます。ただし、クラウドコスト削減やIDP構築は見送りとなります。どこまでの効果を期待されますか?」
  • D. 「では全額をPhase 0に投じて、3ヶ月で全てを完了させます」
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正解: C

Step 3で学んだ段階的縮小計画を活用し、予算制約の中での選択肢を提示します。「全額必要」(A)は経営層の要望を無視しています。安易なScope削減(B)は根拠なしの場当たり的対応です。全額を短期に(D)は非現実的です。優先度1/2/3の段階的縮小計画を提示し、「いくらでどこまでの効果が得られるか」のオプションを示すことで、経営層が情報に基づいた判断ができます。Month 9で学んだ「技術の言葉をビジネスの言葉に翻訳する」実践です。


結果

合格(4問以上正解)

Step 5の内容をよく理解しています。いよいよ最後のStep 6「技術基盤刷新計画を完成させよう」に進みましょう。L4の全てを統合した最終演習です。

不合格(3問以下正解)

Step 5の内容を復習しましょう。特に以下のポイントを重点的に確認してください:

  • エグゼクティブサマリー — 経営層が判断に必要な情報の凝縮
  • ROI計算 — 定量効果の算出根拠と計算方法
  • 感度分析 — 複数シナリオの提示と誠実な情報提供
  • 段階的縮小 — 予算制約時のオプション提示

推定所要時間: 15分