QUIZ 15分

クイズの説明

Step 1「組織の技術課題を体系化しよう」の理解度を確認します。技術的負債の分類、アセスメント手法、ギャップ分析、優先順位付けについて問います。

合格ライン: 80%(5問中4問正解)


問題

Q1. 技術的負債の分類

「CI/CDパイプラインがチームごとにバラバラで標準化されていない」という問題は、技術的負債の5層モデルではどの層に分類されますか?

  • A. Layer 1: コードの負債
  • B. Layer 2: アーキテクチャの負債
  • C. Layer 3: インフラの負債
  • D. Layer 4: プロセスの負債
答えを見る

正解: D

CI/CDパイプラインの標準化は「プロセス(ワークフロー)」の問題です。コード自体の品質(Layer 1)やアーキテクチャ設計(Layer 2)、インフラ構成(Layer 3)ではなく、開発・デプロイプロセスの統一性に関する課題であり、Layer 4(プロセスの負債)に分類されます。パイプラインの「設定ファイル」はコードとも言えますが、本質的な問題は「標準プロセスがない」というプロセスレベルの課題です。


Q2. アセスメントの実施

技術基盤アセスメントにおいて、定量データの収集と定性データの収集を両方行う理由として最も適切なものはどれですか?

  • A. 定量データだけでは報告書のページ数が足りないため
  • B. 定量データでは測れない「開発者の体感」や「文化的課題」を捉えるため
  • C. 定性データの方が経営層への報告に適しているため
  • D. 定量データの収集は技術的に困難なため
答えを見る

正解: B

定量データ(DORAメトリクス、カバレッジ率等)は客観的な現状を示しますが、開発者が感じているペインポイント、チーム文化の問題、暗黙知の属人化など、数値化しにくい重要な課題を捉えることができません。定性データ(インタビュー、サーベイ)は、定量データでは見えない「開発者体験」や「組織的な障壁」を把握するために不可欠です。Month 8で学んだように、技術組織の課題の多くは人と文化に根ざしています。


Q3. ギャップ分析の優先順位

WSJFベースの優先順位付けにおいて、「事業価値は低いが、技術リスク軽減の効果が極めて高い」施策の扱いとして最も適切なものはどれですか?

  • A. 事業価値が低いため、後回しにする
  • B. 技術リスク軽減は事業継続に直結するため、総合スコアの中で適切に評価し、必要に応じて優先する
  • C. 技術チームの自己満足になりやすいため、対象から除外する
  • D. セキュリティ施策は別枠で管理し、WSJFの対象外とする
答えを見る

正解: B

WSJFの優先度スコアは「(事業価値 + 技術リスク軽減 + 人材効果) / 実施コスト」で計算されます。事業価値が低くても技術リスク軽減が高い施策(例: セキュリティ基盤強化)は、リスクが顕在化した場合に事業継続に致命的な影響を与えます。Month 4で学んだように、セキュリティインシデントのコストは予防コストの数十倍に達することがあります。WSJFは3軸の総合評価であり、事業価値だけで判断すべきではありません。


Q4. 依存関係の考慮

技術基盤刷新プロジェクトにおいて、以下の4つの施策の実行順序として最も適切なものはどれですか?

施策依存関係
A. AI基盤構築データ基盤に依存
B. データ基盤統合クラウドインフラに依存
C. クラウドインフラ最適化セキュリティ基盤に依存
D. セキュリティ基盤強化依存なし(全領域の前提)
  • A. A → B → C → D(事業インパクト順)
  • B. D → C → B → A(依存関係順)
  • C. 全施策を並行実施
  • D. A → D → B → C(AI優先)
答えを見る

正解: B

依存関係を考慮すると、D(セキュリティ基盤)が全体の前提条件であり最初に着手すべきです。次にC(クラウドインフラ)、B(データ基盤)、A(AI基盤)の順序が論理的に正しくなります。事業インパクト順(A)やAI優先(D)では、前提となる基盤が整っていないため手戻りが発生します。全施策並行(C)は、依存関係のある施策を同時進行させると整合性が取れなくなるリスクがあります。ただし実際には、独立した部分を並行実施する「一部並行」が最適です。


Q5. 戦略選択の判断

既存のCI/CDパイプライン(Jenkins)をGitHub Actionsに統一する場合の移行戦略として、最も適切なものはどれですか?

  • A. ビッグバンリプレース: 全チームを一斉にGitHub Actionsに移行する
  • B. 段階的改善: チームごとに優先度をつけて順次移行し、移行テンプレートとランブックを整備する
  • C. 並行構築: GitHub Actions環境を完全に構築してから、ある日を境に一括切り替え
  • D. 移行せず、Jenkins、GitHub Actions、Bitriseを共存させ続ける
答えを見る

正解: B

CI/CDパイプラインの移行は、段階的改善が最も適切です。チームごとに移行のパイロットを実施し、テンプレートとランブックを整備しながら順次展開することで、リスクを最小化しつつ知見を蓄積できます。ビッグバンリプレース(A)は全チームが同時にリスクを負い、問題発生時の影響が甚大です。並行構築からの一括切り替え(C)も実質的にはビッグバンのリスクがあります。共存の継続(D)は技術的負債を放置することになり、Month 1で学んだCI/CD標準化の利点が得られません。


結果

合格(4問以上正解)

Step 1の内容をよく理解しています。技術的負債の分類、アセスメント手法、優先順位付けの考え方を身につけました。次のStep 2「技術基盤の目標状態を設計しよう」に進みましょう。現状把握の次は、目指すべき姿を描きます。

不合格(3問以下正解)

Step 1の内容を復習しましょう。特に以下のポイントを重点的に確認してください:

  • 技術的負債の5層モデル — コード、アーキテクチャ、インフラ、プロセス、知識・文化
  • アセスメント手法 — 定量+定性の両面からデータを収集する意義
  • 優先順位付け — WSJFの3軸評価と依存関係の考慮
  • 戦略選択 — 段階的改善/並行構築/ハイブリッドの使い分け

推定所要時間: 15分