佐藤CTOからの指令:「経営会議で技術投資を承認してもらう必要がある。経営層が理解できる形で、技術提案書を作成してほしい。」
| # | ミッション | 難易度 | 目安時間 |
|---|---|---|---|
| 1 | Executive Summary の作成 | ★★☆ | 15分 |
| 2 | ROI分析 | ★★★ | 15分 |
| 3 | RFC の作成 | ★★★ | 15分 |
| 4 | プレゼンテーション構成 | ★★☆ | 15分 |
Mission 1: Executive Summary の作成
以下のシナリオで経営層向けのExecutive Summaryを1ページにまとめよ。
シナリオ:
- 5年前に構築したモノリスのECサイト
- エンジニア30名、月間売上50億円
- 新機能リリースが月1回に低下(2年前は週1回)
- デプロイ失敗率30%(業界平均5%)
- 年間インシデント数: 24件(月2件平均)
- 技術負債による開発速度の低下が顕著
提案: マイクロサービスへの段階的移行
解答例
# モノリスからマイクロサービスへの段階的移行提案
## 現状の問題
月間売上50億円のECサイトが技術的制約に直面しています。
- 新機能リリース頻度: 週1回 → 月1回に低下(75%減)
- デプロイ失敗率: 30%(業界平均の6倍)
- 月間インシデント: 2件(年間推定損失 ¥2.4億)
## ビジネスへの影響
このまま放置すると:
- 競合に対する機能面での遅れが加速
- デプロイリスクによる機会損失(セール期間のリリース凍結等)
- エンジニアの離職リスク増大(技術的なモチベーション低下)
## 提案
18ヶ月かけてStrangler Figパターンで段階的にマイクロサービスに移行
## 投資対効果
- 投資: ¥1.5億(18ヶ月、外部支援含む)
- 年間効果: ¥5億(リリース速度回復+インシデント削減+開発効率向上)
- 投資回収: 4ヶ月
## 次のステップ
Phase 1(3ヶ月, ¥3,000万)の承認をお願いします。
Mission 2: ROI分析
上記の提案に対する詳細なROI分析を行え。
解答例
| 項目 | 金額 | 根拠 |
|---|---|---|
| 投資 | ||
| エンジニア工数(内部) | ¥9,000万 | 6名×18ヶ月×月¥100万 |
| 外部コンサルタント | ¥3,000万 | アーキテクト支援6ヶ月 |
| インフラ増(移行期間) | ¥2,000万 | 並行運用期間のコスト |
| トレーニング | ¥1,000万 | チーム全体のスキルアップ |
| 合計投資 | ¥1.5億 | |
| 年間効果 | ||
| リリース速度回復 | ¥2億 | 機能リリース4倍→売上4%増 |
| インシデント削減 | ¥1.5億 | 24件→6件、1件あたり損失¥1,000万 |
| 開発効率向上 | ¥1億 | 開発速度30%向上分の人件費相当 |
| 採用競争力 | ¥0.5億 | 離職率低下、採用コスト削減 |
| 合計年間効果 | ¥5億 | |
| ROI | 233% | (5億-1.5億)/1.5億×100 |
| 投資回収期間 | 4ヶ月 | 1.5億/(5億/12) |
Mission 3: RFC の作成
マイクロサービス移行のRFCを作成せよ。特に「検討した代替案」と「トレードオフ」を詳しく記述すること。
解答例
## 検討した代替案
### 案A: モジュラーモノリスへのリファクタリング
- メリット: 分散システムの複雑性を回避、チームのスキルギャップが小さい
- デメリット: デプロイの独立性が得られない、スケーラビリティに限界
- 却下理由: 「デプロイの独立性」が最重要要件であり、これを満たさない
### 案B: フルリライト(ビッグバン移行)
- メリット: 技術負債を完全に解消、最新アーキテクチャ
- デメリット: 18ヶ月間新機能リリース停止、リスクが極めて高い
- 却下理由: ビジネス停止リスクが許容できない
### 案C: Strangler Figパターンでの段階的移行(採用)
- メリット: リスクを最小化、段階的に効果を検証、ビジネス継続
- デメリット: 移行期間中のシステム複雑性増大、完了まで時間がかかる
## トレードオフ
| 得られるもの | 失うもの |
|-------------|---------|
| デプロイの独立性 | システムの単純性 |
| チームの自律性 | 統一的なデータモデル |
| 技術選択の自由度 | 運用の複雑性 |
Mission 4: プレゼンテーション構成
15分の経営会議用プレゼンのスライド構成を設計せよ。
解答例
スライド1: タイトル「ECサイト技術基盤の刷新提案」(30秒)
スライド2: 問題の可視化 - 3つのグラフ(2分)
- リリース頻度の推移(週1→月1)
- デプロイ失敗率の推移(5%→30%)
- インシデント数の推移
スライド3: ビジネスインパクト - 損失の金額換算(2分)
- 機会損失: ¥X億/年
- インシデント損失: ¥Y億/年
スライド4: 提案の概要 - 1枚の全体図(3分)
- Strangler Figパターンの図解
- 18ヶ月のタイムライン
スライド5: 3フェーズのロードマップ(2分)
- Phase 1: 検索・商品サービス分離(3ヶ月)
- Phase 2: 注文・決済サービス分離(6ヶ月)
- Phase 3: 残りのサービス分離(9ヶ月)
スライド6: 投資対効果(2分)
- 投資: ¥1.5億
- 年間効果: ¥5億
- ROI: 233%、回収4ヶ月
スライド7: リスクと対策(2分)
- 3つの主要リスクと対策
- 「何もしないリスク」の明示
スライド8: 承認依頼(1分)
- Phase 1(¥3,000万)の承認をお願いします
- 次回報告: 3ヶ月後のPhase 1完了時