LESSON 30分

「RFCは全員の賛成を得る仕組みではない」と佐藤CTOは明言した。「構造的に意見を集め、反対意見を尊重した上で、責任者が判断を下す仕組みだ。『Disagree and Commit』が大事だ。」

1. RFCテンプレート

# RFC-XXXX: [提案タイトル]

## メタ情報
- 起案者: [名前]
- ステータス: Draft / Review / Accepted / Rejected / Withdrawn
- レビュー期限: [日付]
- DACI: D=[名前] A=[名前] C=[チーム] I=[チーム]

## 背景と動機
なぜこの変更が必要なのか。現状の問題点。

## 提案
何をどのように変更するか。技術的な詳細。

## 検討した代替案
選択しなかった案とその理由。

## トレードオフと影響
- パフォーマンスへの影響
- セキュリティへの影響
- 運用への影響
- コストへの影響

## 段階的導入計画
Phase 1, 2, 3 のマイルストーン。

## 未解決の問題
まだ決まっていないこと。今後検討が必要な事項。

2. レビュープロセス

Draft(1-2日)→ Review(5営業日)→ 議論/修正 → 決定
  ↓                 ↓                              ↓
 起案者が作成    関係者がコメント           Approverが判断
                                          Accepted / Rejected

レビューガイドライン

良いフィードバック悪いフィードバック
「このアプローチではX障害時にY問題が発生しないか?」「これは駄目だと思う」
「代替案Bの方がZ点で優れているのでは?根拠は…」「前の方が良かった」
「Phase 1でのリスクを軽減するためにPoCを提案する」「うまくいかない気がする」

3. 合意形成のファシリテーション

Disagree and Commit

合意形成のレベル:
1. 全員賛成 → 稀。待ち続けてはいけない
2. 大多数の合意 + 少数の反対意見を記録 → これを目指す
3. Approverの判断 + Disagree and Commit → 健全
4. 平行線 → タイムボックスを切って決定

異議への対応

異議の種類対応
技術的な懸念データで検証(PoC/ベンチマーク)
スコープの懸念Phase分割で段階的に対応
リソースの懸念優先順位とトレードオフを明示
原則的な反対ADRに反対意見を記録し、Approverが判断

4. RFC文化の醸成

■ RFC文化のベストプラクティス
- 小さなRFCから始める(大きな提案は分割)
- レビューの敷居を下げる(カジュアルにコメントできる雰囲気)
- 良いRFCを社内で共有し、テンプレートとして活用
- RFC of the Month を表彰して文化を育てる
- 新メンバーのオンボーディングにRFCリストを活用

まとめ

トピック要点
RFCテンプレート背景・提案・代替案・トレードオフ・計画を構造化
レビュープロセス5営業日、建設的なフィードバック
合意形成Disagree and Commitで決断力を保つ
文化醸成小さなRFCから始め、良い事例を共有

チェックリスト

  • RFCテンプレートを使って提案を構造化できる
  • 建設的なフィードバックの書き方を理解した
  • Disagree and Commitの原則を説明できる
  • RFC文化を組織に導入する計画を立てられる

次のステップへ

RFCプロセスを学んだ。次は テクニカルメンタリングとナレッジ共有 を学ぼう。

推定読了時間: 30分