クイズの説明
Step 1「プロジェクト要件分析」で学んだ内容の理解度を確認します。全8問、80%(7問)以上正解で合格です。
問題
Q1. フィンテックスーパーアプリにおいて、品質属性の優先順位として最も適切な組み合わせはどれですか?
- A) パフォーマンス > セキュリティ > 可用性 > スケーラビリティ
- B) セキュリティ > 可用性 > パフォーマンス > スケーラビリティ
- C) スケーラビリティ > パフォーマンス > 可用性 > セキュリティ
- D) 可用性 > スケーラビリティ > セキュリティ > パフォーマンス
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正解: B
フィンテックではセキュリティは法的義務(PCI DSS、犯収法)であり、最優先です。次に決済基盤の可用性(停止 = 直接的な売上損失)、パフォーマンス(UXと加盟店オペレーション)、スケーラビリティ(事業成長への対応)の順になります。セキュリティを犠牲にしてパフォーマンスを追求することは許されません。
Q2. ステークホルダー分析の影響力-関心度マトリクスにおいて、「密な連携」が必要なステークホルダーの特徴はどれですか?
- A) 影響力が低く、関心度も低い
- B) 影響力が高く、関心度も高い
- C) 影響力が高いが、関心度は低い
- D) 影響力は低いが、関心度が高い
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正解: B
影響力-関心度マトリクスでは、影響力が高く関心度も高いステークホルダーには「密な連携(Manage Closely)」が必要です。NexPayプロジェクトでは、CEO、CISO、コンプライアンス部門がこのカテゴリに該当します。彼らの関心事はアーキテクチャに直接的な影響を与えるため、頻繁なコミュニケーションが不可欠です。
Q3. 品質属性シナリオの6要素として正しいのはどれですか?
- A) 入力、処理、出力、エラー、ログ、通知
- B) 刺激源、刺激、環境、成果物、応答、測定値
- C) 要求、分析、設計、実装、テスト、デプロイ
- D) ユーザー、アクション、条件、期待結果、実績、差異
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正解: B
品質属性シナリオは「刺激源(Source)」「刺激(Stimulus)」「環境(Environment)」「成果物(Artifact)」「応答(Response)」「測定値(Response Measure)」の6要素で構成されます。この構造により、曖昧な品質要求を定量的かつ検証可能な形で記述できます。
Q4. PCI DSSにおけるCDE(カード会員データ環境)の設計原則として最も適切なのはどれですか?
- A) すべてのサービスをCDE内に配置し、統一的にセキュリティを管理する
- B) CDEのスコープを最小化し、カード情報を扱うサービスのみを隔離する
- C) CDEの概念は古いため、ゼロトラストアーキテクチャで代替する
- D) CDEのネットワーク分離はオプションであり、アプリケーション層のセキュリティで十分
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正解: B
PCI DSSの重要原則の1つは「CDEスコープの最小化」です。カード会員データを扱うサービスを最小限に分離することで、監査対象範囲を縮小し、コンプライアンスコストを削減できます。トークン化サービスを導入し、CDE外のサービスではトークンのみを扱う設計が推奨されます。
Q5. NexPayプロジェクトの制約分類において、「Firm制約」に該当するものはどれですか?
- A) PCI DSS Level 1準拠
- B) 犯罪収益移転防止法への対応
- C) 既存システムとの後方互換性2年間維持
- D) 資金決済法への準拠
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正解: C
Firm制約は「大きなコストで変更可能な制約」です。既存システムとの互換期間は、加盟店への移行支援を提供することで18ヶ月に短縮交渉が可能です。一方、PCI DSS、犯収法、資金決済法はいずれもHard制約(法的義務、変更不可)に該当します。
Q6. アーキテクチャドライバー間の「競合」関係の例として正しいのはどれですか?
- A) 可用性の向上とスケーラビリティの向上
- B) セキュリティの強化とパフォーマンスの向上
- C) 保守性の向上とテスト容易性の向上
- D) デプロイ容易性の向上と開発効率の向上
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正解: B
セキュリティの強化(暗号化、トークン化、認証チェック)はパフォーマンス(レイテンシ、スループット)と競合します。暗号化処理やトークンの変換はレイテンシを増加させます。この競合を解決するには、HSMによる暗号化高速化やトークン化による暗号化回数の最小化などの戦術が必要です。
Q7. 資金決済法における「供託義務」がアーキテクチャに与える影響として最も適切なのはどれですか?
- A) データベースの暗号化が必要になる
- B) 残高管理の正確性が法的義務となり、二重計上を防ぐ冪等性設計が必須になる
- C) マルチリージョン構成が法的に義務付けられる
- D) REST APIの代わりにgRPCを使用する必要がある
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正解: B
資金決済法の供託義務は、未使用残高の50%以上を法務局に供託することを求めます。これは残高管理の正確性が法的義務であることを意味し、二重計上や残高の不整合は法令違反に直結します。したがって、冪等性設計(同じ操作を複数回実行しても結果が変わらない)が勘定系の必須要件となります。
Q8. ステークホルダー間の利害対立「CEO(3ヶ月でMVP)vs CISO(完全なセキュリティ監査後リリース)」に対する解決方針として最も適切なのはどれですか?
- A) CEOの要求を優先し、セキュリティ監査は後回しにする
- B) CISOの要求を優先し、リリースを6ヶ月延期する
- C) MVP範囲を限定し、セキュリティクリティカルな機能は監査完了後にリリースする
- D) 両者の中間を取り、監査を半分だけ実施してリリースする
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正解: C
MVP範囲を限定する(例: 投資機能は除外し、決済の改善のみ)ことで、セキュリティ監査のスコープも限定でき、短期間でのリリースとセキュリティの両立が可能になります。金融サービスではセキュリティ監査の省略や簡略化は許容されません。スコープを調整することで、ビジネス要求とコンプライアンスの両方を満たします。
結果
7問以上正解の場合
合格です。 プロジェクト要件分析の基礎をしっかり理解しています。ステークホルダー分析、品質属性シナリオの策定、制約の分類と影響分析 — これらはアーキテクチャ設計の土台となる重要なスキルです。
「要件分析がしっかりできている。次はいよいよアーキテクチャ設計のフェーズだ。C4図の作成、サービス分解、データアーキテクチャ、インフラ設計 — すべての判断がここで分析した要件に基づくことを忘れるな」 — 佐藤CTO
6問以下の場合
もう少し復習しましょう。 Step 1のレッスンを再度読み返し、特に間違えた問題の関連箇所を重点的に復習してください。
- Q1-Q2を間違えた場合 → Step 1-2「ステークホルダー分析」を復習
- Q3を間違えた場合 → Step 1-3「品質属性シナリオ」を復習
- Q4-Q5を間違えた場合 → Step 1-4「規制制約と技術制約」を復習
- Q6-Q8を間違えた場合 → Step 1-2, 1-3, 1-4を総合的に復習