LESSON 30分

ストーリー

高橋アーキテクト
来月の全社エンジニアミーティングで、マイクロサービス移行の進捗を発表してほしい
あなた
100人の前で? 自分はコードを書くのは得意ですが、人前で話すのは…
高橋アーキテクト
テクニカルリードにプレゼンテーションは避けて通れない。技術選定の結果を共有する、新しいアーキテクチャを説明する、チームの成果を報告する。どれもプレゼン力が必要だ
あなた
上手に話すコツはありますか?
高橋アーキテクト
“上手に話す”よりも”伝わるように構成する”ことが大事だ。聞き手が何を知りたいかを考え、ストーリーで語る。技術的な正確さと分かりやすさを両立させるんだ

技術プレゼンの構成法

interface TechPresentation {
  // 聴衆の分析
  audience: {
    who: string[];          // 誰が聞くか
    knowledge: string;      // 予備知識のレベル
    whatTheyWant: string;   // 何を知りたいか
  };

  // 構成
  structure: {
    hook: string;           // 掴み(なぜ重要か)
    problem: string;        // 課題
    solution: string;       // 解決策
    demo: string;           // デモ or 具体例
    impact: string;         // 成果・効果
    nextSteps: string;      // 次のアクション
    qanda: string;          // 質疑応答
  };

  // メタ情報
  duration: number;         // 分
  slideCount: number;       // スライド枚数の目安
}

// 時間配分の目安
const timeAllocation = {
  "15分プレゼン": {
    hook: "1分",
    problem: "2分",
    solution: "5分",
    demo: "3分",
    impact: "2分",
    nextSteps: "1分",
    qanda: "5分(別枠)",
    slideCount: "10-15枚",
  },
  "30分プレゼン": {
    hook: "2分",
    problem: "5分",
    solution: "10分",
    demo: "5分",
    impact: "3分",
    nextSteps: "2分",
    qanda: "10分(別枠)",
    slideCount: "20-30枚",
  },
};

スライドデザインの原則

## 1スライド1メッセージ

### Bad: 情報を詰め込みすぎ
- 1枚に箇条書き10個
- 文章がびっしり
- 小さなフォント

### Good: シンプルで明確
- 1枚で伝えることは1つ
- キーワードと図を使う
- フォントは24pt以上

## テクニカルスライドのコツ

### コードスライド
- 全体のコードではなく、重要な部分だけ抜粋
- シンタックスハイライトを使用
- 注目箇所をハイライトまたは矢印で示す
- 最大15行程度に収める

### アーキテクチャ図
- 全体像を1枚で示し、詳細は別スライドで
- 色を使って関連するコンポーネントをグループ化
- 矢印の方向でデータの流れを示す
- ラベルは日本語で(聴衆に合わせて)

ストーリーテリングの技術

## Before / After パターン

### Before(課題の提示)
「毎月、本番デプロイに半日かかっていました。
エンジニアは手作業で10のステップを踏み、
1つでもミスがあればロールバック。
月に1回のデプロイが限界でした」

### Turning Point(転機)
「そこで、CI/CDパイプラインを導入しました」

### After(成果)
「今では、PRマージから本番リリースまで15分。
週に3回のデプロイが当たり前になり、
ユーザーへのフィードバックサイクルが劇的に改善しました」

デモの準備と実施

項目ポイント
事前準備本番データではなくデモ用データを使う
バックアップ録画したデモ動画を用意(ネットワーク障害対策)
フォントサイズターミナルは20pt以上、IDEも拡大
話しながら操作何をしているか実況する
エラー対応エラーが出ても焦らず「これは良い例ですね」と切り替え

Q&A対応のテクニック

## よくあるパターンと対応

### 分からない質問を受けた場合
「良い質問ですね。正確な回答を持ち合わせていないので、
調べてから後日共有します」
→ 正直に言う。知ったかぶりはしない

### 攻撃的な質問を受けた場合
「その観点は重要です。おっしゃる通り、
〇〇というリスクは認識しています。
現在は△△で軽減していますが、
より良い方法があればぜひ教えてください」
→ 受け止めてから、建設的に返す

### 脱線する質問を受けた場合
「興味深いテーマですが、今日のスコープからは外れるので、
後で個別にお話しさせてください」
→ 丁寧に本題に戻す

まとめ

ポイント内容
構成法Hook → Problem → Solution → Demo → Impact
スライド1スライド1メッセージ、コードは抜粋で
ストーリーBefore/Afterパターンで変化を伝える
Q&A分からなければ正直に。攻撃には建設的に

チェックリスト

  • 技術プレゼンの構成法を理解した
  • スライドデザインの原則を把握した
  • ストーリーテリングの技術を学んだ
  • デモの準備方法とQ&A対応を確認した

次のステップへ

次は「社内勉強会の企画と運営」を学びます。一回限りのプレゼンから、継続的な学びの場の運営へステップアップしましょう。


推定読了時間: 30分