LESSON 30分

会議を効果的に進めよう

ストーリー

「今日の設計レビュー、1時間の予定が2時間になりましたね......」

渡辺マネージャーが苦笑した。

「会議が長引くのは準備不足が原因だ。 アジェンダなし、ゴールなし、時間管理なしの会議は ただの雑談になる。効果的な会議の進め方を覚えよう」


会議の3つの原則

1. 目的を明確にする

全ての会議には明確な目的が必要です。

会議の種類目的成果物
意思決定会議何かを決める決定事項とアクションアイテム
情報共有会議情報を伝える共有された情報の記録
ブレインストーミングアイデアを出すアイデアリスト
問題解決会議問題を分析し解決策を見つける解決策と担当者
スタンドアップチームの同期ブロッカーの特定

2. 事前準備をする

会議の前に準備すべきもの:

  □ アジェンダ(議題と各議題の時間配分)
  □ 参加者リスト(必要な人だけ招待)
  □ 事前資料の共有(読んでおいてもらう)
  □ ゴール(この会議で何を決める/共有するか)
  □ 会議室/ビデオ会議リンクの準備

3. 時間を守る

1時間の会議のタイムボックス:

  0:00 - 0:05  開始・アジェンダ確認
  0:05 - 0:25  議題1(20分)
  0:25 - 0:45  議題2(20分)
  0:45 - 0:55  議題3(10分)
  0:55 - 1:00  まとめ・アクションアイテム確認

アジェンダの作り方

テンプレート

markdown
# [会議名]
日時: YYYY/MM/DD HH:MM〜HH:MM
参加者: [名前]
ゴール: [この会議で達成すること]

## アジェンダ
1. [議題1](XX分) - 担当: [名前]
   - 目的: [情報共有 / 意思決定 / 議論]
   - 事前資料: [リンク]

2. [議題2](XX分) - 担当: [名前]
   - 目的: [情報共有 / 意思決定 / 議論]

3. アクションアイテム確認(5分)

## 事前に目を通してほしい資料
- [資料名](リンク)

実例: 設計レビュー会議

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# 検索機能 設計レビュー
日時: 2026/02/16 14:00〜15:00
参加者: あなた、田中、鈴木、渡辺マネージャー
ゴール: 検索機能のアーキテクチャを決定する

## アジェンダ
1. 要件の確認(10分) - あなた
   - 目的: 情報共有
   - 事前資料: 要件定義書(リンク)

2. 設計案の比較(25分) - あなた
   - 目的: 議論
   - A案: Elasticsearchを使用
   - B案: PostgreSQL全文検索を使用
   - 比較表: (リンク)

3. 意思決定(15分) - 渡辺マネージャー
   - 目的: 意思決定
   - 決定基準: パフォーマンス、コスト、開発工数

4. アクションアイテム確認(10分)

## 事前に目を通してほしい資料
- 設計案比較表(リンク)←必ず読んでおいてください

ファシリテーションの基本

ファシリテーターの役割

役割具体的な行動
時間管理各議題の時間を守る。「あと5分です」と告知
議論の交通整理脱線したら戻す。発言していない人にも振る
合意形成意見をまとめ、結論を確認する
記録の確認アクションアイテムと担当者を確認する

よくある問題と対処法

問題対処法
1人が話し続ける「ありがとうございます。他の方の意見も聞きましょう」
話が脱線する「興味深い話ですが、本題に戻りましょう。その件は別途」
意見が出ない「田中さんはどう思いますか?」と指名する
対立が起きる「両方の意見の良い点を整理しましょう」
結論が出ない「次のアクションだけ決めましょう」

ファシリテーションのフレーズ集

議論を始める時:
  「今日のゴールは[XXX]を決めることです。では始めましょう」

意見を求める時:
  「この案について、懸念点がある方はいますか?」
  「田中さん、フロントエンドの観点ではどうですか?」

脱線を戻す時:
  「重要な観点ですが、今日の議題に集中しましょう。
   その件は別のミーティングで扱いましょう」

合意を確認する時:
  「B案で進めるということでよろしいですか?
   異論がある方は今のうちにお願いします」

会議を終える時:
  「アクションアイテムを確認します。
   田中さん: ○○を来週水曜まで
   鈴木さん: △△を来週金曜まで
   以上でよろしいですか?お疲れさまでした」

議事録の書き方

テンプレート

markdown
# 議事録 - [会議名]
日時: YYYY/MM/DD HH:MM〜HH:MM
参加者: [名前]
記録者: [名前]

## 決定事項
- [決定1]: [内容]
- [決定2]: [内容]

## アクションアイテム
| 担当 | タスク | 期限 |
|------|--------|------|
| 田中 | [内容] | MM/DD |
| 鈴木 | [内容] | MM/DD |

## 議論の要点
### [議題1]
- [要点1]
- [要点2]
- 結論: [結論]

### [議題2]
- [要点1]
- [要点2]
- 結論: [結論]

## 次回
- 日時: YYYY/MM/DD HH:MM
- 議題: [次回の議題]

議事録のコツ

ポイント説明
決定事項を先頭に読み手が最初に知りたいのは「何が決まったか」
発言を逐語録にしない要点だけを記録。議論の流れがわかれば十分
アクションアイテムは担当と期限必須これがないと実行されない
会議後すぐに共有記憶が新鮮なうちに。24時間以内が目安

会議の効率化

不要な会議を減らす

この会議は本当に必要?

  □ メールやSlackで代替できないか?
  □ 参加者全員が本当に必要か?
  □ 30分で終わらないか?(デフォルト1時間にしない)
  □ アジェンダなしで招集していないか?

25分/50分ルール

30分会議は25分、1時間会議は50分で終わらせます。移動時間や次の会議の準備時間を確保するためです。


まとめ

ポイント内容
3つの原則目的明確、事前準備、時間厳守
アジェンダゴール、議題、時間配分、事前資料を含む
ファシリテーション時間管理、交通整理、合意形成、記録確認
議事録決定事項とアクションアイテムを先頭に
効率化不要な会議を減らす、25分/50分ルール

チェックリスト

  • アジェンダのテンプレートを使える
  • ファシリテーションの基本フレーズを知っている
  • 議事録を構造化して書ける
  • 不要な会議の判断基準を持っている

次のステップへ

次のセクションでは、「リモートワークのコミュニケーション」を学びます。対面以上に工夫が必要なリモート環境での効果的なコミュニケーション方法を身につけましょう。


推定読了時間: 30分