EXERCISE 60分

総合演習:AI活用ポートフォリオの作成

ストーリー

「いよいよ最終ミッションだ」

中島先輩が握手を求めてきた。

「この1ヶ月で学んだ全てを使って、AI活用ポートフォリオを作ってもらう。 これが完成すれば、AIを使いこなせるエンジニアとして卒業だ」

「ポートフォリオ... ですか?」

「AIをどう使いこなしているかを示す成果物だ。 プロンプト集、AI活用で作ったコード、レビューの記録 -- これらをまとめてチームに共有できる形にしてくれ」


課題概要

AI活用の実力を示すポートフォリオを作成してください。

必須成果物(3つ)

成果物説明使用スキル
1. プロンプトライブラリ業務で使えるプロンプトを5つ以上プロンプトエンジニアリング
2. AI支援コードAIと協働して作成した機能のコードCopilot + ChatGPT/Claude
3. AI活用ガイドチーム向けのAI活用手順書ドキュメント作成

成果物1: プロンプトライブラリ(20分)

業務で再利用可能なプロンプトを5つ以上作成してください。

要件

各プロンプトには以下を含めること:

  • プロンプト名
  • 使用場面
  • プロンプト本文
  • 期待される出力の例
  • カスタマイズポイント

カテゴリ例

必須(5つ以上から選択):
  □ コードレビュー依頼プロンプト
  □ バグ分析プロンプト
  □ テスト生成プロンプト
  □ ドキュメント生成プロンプト
  □ 技術比較プロンプト
  □ リファクタリング依頼プロンプト
  □ API設計プロンプト
  □ エラー解決プロンプト
<details> <summary>解答例(自分で実装してから確認しよう)</summary>

プロンプトライブラリの例:

markdown
# プロンプトライブラリ

## 1. コードレビュー

名前: セキュリティ重視コードレビュー
場面: PRのコードをレビューする時

プロンプト:
あなたはセキュリティに詳しいシニアTypeScriptエンジニアです。
以下のコードをレビューしてください。

レビュー観点(優先度順):
1. セキュリティ(OWASP Top 10)
2. バグの可能性
3. パフォーマンス
4. 可読性

出力形式:
| 重要度 | 行 | カテゴリ | 指摘 | 修正案 |

[コードを貼り付け]

カスタマイズ: レビュー観点にプロジェクト固有の規約を追加

---

## 2. バグ分析(CoT)

名前: ステップバイステップバグ分析
場面: 原因不明のバグに遭遇した時

プロンプト:
以下のエラーをステップバイステップで分析してください。

分析ステップ:
1. エラーメッセージから発生箇所を特定
2. データフローを上流にたどる
3. エッジケースを検討
4. 根本原因を特定
5. 修正案を提示

環境: [環境情報]
エラー: [エラーメッセージ]
コード: [関連コード]
</details>

成果物2: AI支援コード(20分)

Step 4-5で作成したコード(TODOアプリまたはメモ管理API)を整理し、以下を含めてまとめてください。

要件

1. 完成したコード一式
2. 各ファイルの先頭に「AIの貢献」コメント:
   // AI貢献: Copilotで骨格生成、手動でエッジケース追加
3. AI活用の記録:
   - どのツールを使ったか
   - どの部分をAIに任せたか
   - どの部分を手動で修正したか
<details> <summary>解答例(自分で実装してから確認しよう)</summary>
typescript
// types.ts
// AI貢献: Copilotのコメント駆動で型定義を生成。手動でValidationResult型を追加

// routes.ts
// AI貢献: Copilotで基本CRUDを生成。バリデーションはzodスキーマを手動設計、
// Copilotで実装。エラーハンドリングはClaude のレビュー指摘に基づき改善

// __tests__/todos.test.ts
// AI貢献: Copilot Chat /tests で骨格生成。
// エッジケース(空文字、境界値、不正ID)は手動追加

AI活用記録の例:

markdown
## AI活用記録

| フェーズ | ツール | AI担当 | 人間担当 |
|---------|--------|--------|---------|
| 型定義 | Copilot | 基本の型生成 | ValidationResult追加 |
| ルーティング | Copilot | CRUDの骨格 | エラーハンドリング改善 |
| バリデーション | Claude | zodスキーマ設計相談 | カスタムルール追加 |
| テスト | Copilot Chat | 正常系テスト生成 | エッジケース追加 |
| レビュー | Claude | セキュリティ指摘 | 指摘に基づく修正 |
</details>

成果物3: チーム向けAI活用ガイド(20分)

あなたのチームメンバーがAIツールを効果的に使い始められるような、簡潔なガイドを作成してください。

要件

AIを使ってガイドの下書きを作成し、自分で修正・カスタマイズすること。

含めるべき内容:
1. はじめに(AIツール導入の目的)
2. ツール一覧と用途の早見表
3. 最初にやること(セットアップ手順)
4. 日常の使い方(3つの基本パターン)
5. やってはいけないこと(セキュリティ注意事項)
6. プロンプトのコツ(3つの基本原則)
<details> <summary>解答例(自分で実装してから確認しよう)</summary>

ガイド作成のプロンプト:

チーム向けのAI活用クイックスタートガイドを作成してください。

対象読者: AI初心者のWebエンジニア(TypeScript/React経験あり)
ページ数: A4で2ページ以内
トーン: 親しみやすいが、セキュリティに関しては厳格に

含める内容:
1. はじめに(なぜAIを使うのか、3行で)
2. ツール早見表(4ツール、各1行の説明)
3. セットアップ手順(Copilotインストールまで)
4. 日常の使い方パターン3つ
5. 絶対にやってはいけないこと3つ
6. プロンプトの3原則

出力形式: Markdown

ガイドを生成した後、以下を自分で確認・修正:

  • チーム固有の情報(使用プラン、社内ポリシー)
  • セキュリティに関する記述の正確さ
  • セットアップ手順の再現性
</details>

提出チェックリスト

成果物内容完了
プロンプトライブラリ5つ以上の再利用可能プロンプト[ ]
AI支援コードコード一式 + AI活用記録[ ]
AI活用ガイドチーム向けクイックスタートガイド[ ]

まとめ

ポイント内容
プロンプトライブラリ業務で繰り返し使えるプロンプトを体系化
AI支援コードAIとの協働プロセスを記録・可視化
AI活用ガイド学んだ知識をチームに還元

チェックリスト

  • 5つ以上のプロンプトを作成し、テストした
  • AI支援コードにAI活用の記録を付けた
  • チーム向けガイドを作成し、内容を検証した
  • 全ての成果物が実用的な品質になっている

次のステップへ

成果物が完成したら、最後の卒業クイズに挑戦しましょう。


推定読了時間: 60分