LESSON 30分

AIペアプロの進め方

ストーリー

「ここまでで、個々のツールの使い方はマスターしたな」

中島先輩が椅子に深く座った。

「Step 5では、それら全てを統合する。 AIと一緒にペアプログラミングする方法論だ」

「ペアプロって、2人1組でやるやつですよね? AIが相方になるんですか?」

「そうだ。ただし人間同士のペアプロとは少し違う。 AIはナビゲーターとドライバーの両方を担えるが、 意思決定は常に人間が行う。この原則を忘れるな」


AIペアプログラミングとは

人間同士のペアプロとの比較

要素人間同士のペアプロAIペアプロ
ドライバー1人がコードを書く人間がコードを書く(AIが補完)
ナビゲーターもう1人がレビュー・方向性を示すAIが提案・レビュー
コミュニケーション口頭で議論プロンプトで指示
判断の主体2人で合意常に人間が最終判断
利用可能時間相手のスケジュール次第24時間いつでも
専門知識相手の経験に依存広範だが浅い場合あり

AIペアプロの基本原則

原則1: 人間がリードし、AIがサポートする
  → AIに丸投げではなく、人間が設計・判断を主導

原則2: AIの提案は検証してから採用する
  → 「AIが言ったから正しい」ではない

原則3: 段階的に進める
  → 一度に全部任せず、小さな単位で依頼→確認→次へ

原則4: 複数のAIツールを使い分ける
  → 設計はClaude、実装はCopilot、レビューはChatGPT等

AIペアプロのワークフロー

Phase 1: 設計フェーズ(AI = ナビゲーター)

人間: 要件を整理する
AI  : 設計案を提案する(Claude/ChatGPT)
人間: 設計案を評価・修正する
AI  : 修正版を提示する
人間: 最終的な設計を決定する

Phase 2: 実装フェーズ(AI = ドライバー補助)

人間: ファイル構成を決める
AI  : コードの骨格を生成する(Copilot)
人間: 生成されたコードを確認・修正する
AI  : 追加の実装を補完する(Copilot)
人間: テストで動作を確認する

Phase 3: レビューフェーズ(AI = レビュアー)

人間: 実装済みコードをAIに渡す
AI  : コードレビューを実施する(Claude/ChatGPT)
人間: 指摘を検証して修正する
AI  : 修正後のコードを再レビューする
人間: 最終確認してコミットする

効果的なAIペアプロの進め方

タスク分割の基準

AIに任せると効率が上がるタスク:
  ✅ ボイラープレートコードの生成
  ✅ テストケースの列挙と骨格作成
  ✅ 型定義の生成
  ✅ エラーメッセージの文言作成
  ✅ ドキュメントの下書き

人間が担当すべきタスク:
  ✅ アーキテクチャの決定
  ✅ ビジネスロジックの設計
  ✅ セキュリティ要件の定義
  ✅ パフォーマンス要件の判断
  ✅ コードの最終レビューと承認

セッションの進め方

1セッション(30-60分)の流れ:

[5分] ゴールを明確にする
  → 今回のセッションで何を達成するか

[5分] AIに背景を伝える
  → プロジェクト情報、現在の状態、今回のタスク

[30-40分] 実装サイクルを回す
  → 小さな単位で: 指示 → AI生成 → 確認 → 修正 → 次

[10分] 成果物を確認する
  → テスト実行、コードレビュー、ドキュメント確認

よくある失敗パターンと対策

失敗パターン原因対策
AIの出力をそのまま採用検証不足必ずテストで確認
一度に大量のタスクを依頼スコープが広すぎ小さなタスクに分割
AIの提案に引きずられる自分の設計を忘れる先に設計を決めてから依頼
AIに頼りすぎて学ばない思考停止AIの回答を理解してから使う

まとめ

ポイント内容
AIペアプロAIをナビゲーター/ドライバー補助として活用
基本原則人間がリード、AIの提案は検証、段階的に進める
ワークフロー設計→実装→レビューの各フェーズでAIの役割が異なる
失敗パターン丸投げ、大量依頼、検証不足を避ける

チェックリスト

  • AIペアプロの基本原則を理解した
  • 3つのフェーズ(設計・実装・レビュー)での活用方法を把握した
  • AIに任せるべきタスクと人間が担当すべきタスクの区別ができる
  • よくある失敗パターンとその対策を理解した

次のステップへ

AIペアプロの基本がわかったら、次は仕様からコードへのAI活用を実践します。


推定読了時間: 30分