LESSON 30分

テストを実行しよう

ストーリー

「テストケースの読み方はわかったね。じゃあ実際に実行してみよう」

「はい!手順通りにやればいいんですよね?」

「そう。それに加えて、スクリーンショットやエビデンスを残すことも大事だよ」

「エビデンス?」

「テストした証拠のことだよ。あとで『本当にテストしたの?』と聞かれたときの根拠になる」


テスト実行の流れ

テスト実行は以下の手順で行います。

1. テスト環境の準備
   ↓
2. 前提条件の確認
   ↓
3. 手順の実行
   ↓
4. 結果の記録
   ↓
5. エビデンスの保存
   ↓
6. 合否の判定

1. テスト環境の準備

テストを始める前に、環境が正しく準備されているか確認します。

確認項目具体例
テスト用のURLを使っているか本番URLではなく、テスト環境のURL
テストデータが準備されているかテスト用のユーザーアカウント等
ブラウザは指定のものかChrome、Firefox など指定があれば従う
他のテストの影響を受けていないか前回のテストデータが残っていないか

最も重要: 本番環境でテストしない! テスト環境(staging、development)を使用してください。


2. 前提条件の確認

テストケースに書かれた前提条件を1つずつ確認します。

前提条件:
- [x] テストユーザーが登録済み → test@example.comで確認OK
- [x] ログアウト状態であること → ログアウト済みを確認
- [x] テスト環境にアクセスできること → ページが表示されることを確認

前提条件が満たされていない状態でテストを進めると、結果が信頼できなくなります。


3. 手順の実行

テストケースの手順を1ステップずつ正確に実行します。

やるべきこと

手順:
1. ブラウザで https://staging.example.com/login を開く
   → ✓ ログインページが表示された

2. メールアドレス欄に「test@example.com」を入力する
   → ✓ 入力した

3. パスワード欄に「Test1234」を入力する
   → ✓ 入力した

4. 「ログイン」ボタンをクリックする
   → ✓ クリックした

やってはいけないこと

NG理由
手順を飛ばすテスト結果の信頼性が下がる
手順の順番を変える異なるテストになってしまう
「たぶん大丈夫」と省略する見逃しの原因になる
手順にないことをするテストの再現性がなくなる

4. 結果の記録

実際に起きた結果を事実のまま記録します。

良い記録の例

実際結果:
- ダッシュボード画面(/dashboard)に遷移した
- 画面右上に「test」と表示された
- ページの読み込みに約2秒かかった

悪い記録の例

実際結果:
- ちゃんと動いた
- 問題なさそう
- OK

「何が起きたか」を具体的に記録することが重要です。 「問題なし」だけでは、後から検証できません。


5. エビデンスの保存

エビデンス(テストの証拠)を残します。

エビデンスの種類

種類方法用途
スクリーンショット画面を撮影する画面表示の確認
動画操作を録画する一連の操作フローの確認
ログコンソールログを保存するエラーの詳細確認
レスポンスAPIのレスポンスを保存するデータの正確性確認

スクリーンショットのコツ

ポイント理由
画面全体を撮る部分だけだと状態が分からない
URLバーを含めるどの環境のどのページか分かる
タイムスタンプを含めるいつテストしたか分かる
エラーメッセージを撮る問題の詳細が分かる

ファイル名の付け方

良い例:
TC-LOGIN-001_正常ログイン_PASS_20250401.png
TC-LOGIN-002_不正PW_FAIL_20250401.png

悪い例:
screenshot1.png
test.png

6. 合否の判定

期待結果と実際結果を比較し、合否を判定します。

判定条件
PASS(合格)実際結果が期待結果と一致する
FAIL(不合格)実際結果が期待結果と異なる
BLOCKED(ブロック)前提条件が満たせずテストが実行できない
N/A(対象外)テスト対象外と判断された

FAIL判定のポイント

期待結果: ダッシュボードが表示される
実際結果: エラーページが表示される
→ FAIL

期待結果: 「登録が完了しました」と表示される
実際結果: 「登録完了」と表示される(メッセージが異なる)
→ FAIL(メッセージの違いも報告する)

「だいたい合っている」は PASS ではありません。 期待結果と完全に一致して初めて PASS です。


まとめ

ポイント内容
環境準備テスト環境を使用、本番環境は使わない
前提条件全て確認してからテスト開始
手順実行1ステップずつ正確に実行
結果記録具体的な事実を記録
エビデンススクリーンショット等で証拠を残す
合否判定期待結果と完全一致で PASS

チェックリスト

  • テスト実行の6つの手順を説明できる
  • エビデンスの残し方を理解した
  • PASS/FAIL の判定基準を理解した

次のステップへ

テストの実行方法が理解できましたか?

次のセクションでは、テスト結果の報告方法を学びます。 特にバグを発見したときの報告の仕方が重要です。


推定読了時間: 30分