LESSON 30分

テストケースの読み方

ストーリー

「テスト手順書を渡すから、この通りにテストしてね」

「はい...(テストID?前提条件?期待結果?これは何?)」

「読み方がわからない?じゃあ、テストケースの構造から説明するね」


テストケースとは

テストケースとは、テストの手順と期待する結果をまとめたものです。

「何を」「どうやって」テストし、「どうなれば合格か」を明確にします。


テストケースの構成要素

テストケースは以下の要素で構成されます。

要素説明
テストIDテストケースの識別番号TC-LOGIN-001
テスト名テストの内容を簡潔に表す名前正常なログイン
前提条件テスト実行前に満たすべき状態ユーザーが登録済みであること
手順テストの実行手順(番号付き)1. ログインページを開く...
期待結果正常時に起きるべき結果ダッシュボードが表示される
実際結果実行して実際に起きた結果(テスト実行時に記入)
合否テストの合否判定PASS / FAIL

テストケースの具体例

例1: ログイン機能のテストケース

テストID: TC-LOGIN-001
テスト名: 正しいメールアドレスとパスワードでログインできる
前提条件:
  - テストユーザーが登録済み(email: test@example.com, password: Test1234)
  - ログアウト状態であること
手順:
  1. ブラウザで https://example.com/login を開く
  2. メールアドレス欄に「test@example.com」を入力する
  3. パスワード欄に「Test1234」を入力する
  4. 「ログイン」ボタンをクリックする
期待結果:
  - ダッシュボード画面(/dashboard)に遷移する
  - 画面右上にユーザー名が表示される
実際結果: (テスト実行時に記入)
合否: (テスト実行時に記入)

例2: 異常系のテストケース

テストID: TC-LOGIN-002
テスト名: 間違ったパスワードでログインできない
前提条件:
  - テストユーザーが登録済み(email: test@example.com)
  - ログアウト状態であること
手順:
  1. ブラウザで https://example.com/login を開く
  2. メールアドレス欄に「test@example.com」を入力する
  3. パスワード欄に「WrongPassword」を入力する
  4. 「ログイン」ボタンをクリックする
期待結果:
  - ログインページにとどまる
  - 「メールアドレスまたはパスワードが正しくありません」と表示される
  - パスワード欄がクリアされる
実際結果: (テスト実行時に記入)
合否: (テスト実行時に記入)

テストケース表形式

実際の現場では、スプレッドシートや表形式でまとめることが多いです。

IDテスト名前提条件手順期待結果実際結果合否
TC-LOGIN-001正常ログインユーザー登録済み1.ログインページを開く 2.正しいメアド入力 3.正しいPW入力 4.ログインボタンクリックダッシュボードに遷移
TC-LOGIN-002不正パスワードユーザー登録済み1.ログインページを開く 2.正しいメアド入力 3.不正PW入力 4.ログインボタンクリックエラーメッセージ表示
TC-LOGIN-003未登録メアドなし1.ログインページを開く 2.未登録メアド入力 3.PW入力 4.ログインボタンクリックエラーメッセージ表示
TC-LOGIN-004空欄でログインなし1.ログインページを開く 2.何も入力せず 3.ログインボタンクリックバリデーションエラー表示

テストケースを読むときのポイント

1. 前提条件を必ず確認する

テスト実行前に条件が整っていないと、テスト結果が信頼できません。

× やりがちな失敗:
前提条件「ユーザーが登録済み」を確認せずにテスト実行
→ ログインできない
→ バグ? → いいえ、ユーザーが未登録だっただけ

2. 手順を正確に追う

自分の判断で手順をスキップしたり、順番を変えてはいけません。

× 手順3と4を逆にしたら、テストの意味が変わる
× 「たぶんこれでいいだろう」と手順を省略する
○ 書いてある通りに1ステップずつ実行する

3. 期待結果と実際結果を比較する

「なんとなく合っている」ではなく、期待結果と一字一句比較します。

期待結果: 「メールアドレスまたはパスワードが正しくありません」
実際結果: 「認証に失敗しました」

→ メッセージが異なる = FAIL(バグとして報告)

よくある疑問

「正常系」と「異常系」とは?

分類説明
正常系期待通りの入力での動作正しいID/PWでログイン
異常系想定外の入力での動作間違ったPW、空欄、特殊文字

テストでは、正常系だけでなく異常系も必ずテストします。

「境界値」とは?

値の境目(ギリギリのところ)をテストすることです。

例: パスワードは8文字以上

テストすべき値:
- 7文字(NG になるはず)
- 8文字(OK になるはず)
- 9文字(OK になるはず)

まとめ

ポイント内容
テストケースの構成ID、名前、前提条件、手順、期待結果、実際結果、合否
読み方のポイント前提条件の確認、手順の正確な実行、結果の厳密な比較
正常系と異常系両方テストすることで品質を確保
境界値値の境目を重点的にテストする

チェックリスト

  • テストケースの各要素を説明できる
  • 前提条件の重要性を理解した
  • 正常系と異常系の違いが分かる
  • 境界値テストの考え方を理解した

次のステップへ

テストケースの読み方が理解できましたか?

次のセクションでは、実際にテストを実行する方法を学びます。 手順書に従ってテストを実行し、結果を記録する流れを体験しましょう。


推定読了時間: 30分