助けを求めるタイミング
ストーリー
「ブロッカーを見つけたら、すぐに助けを求めていいんですか?」
「いい質問だね。すぐに聞くべきときと、もう少し自分で頑張るべきときがあるんだ」
「その見極めが難しいです...」
「判断基準を教えよう。迷ったら、早めに聞く方がいいけどね」
助けを求めるべきタイミング
即座に助けを求めるべき場面
| 場面 | 理由 |
|---|---|
| 本番環境の障害 | ユーザーへの影響が大きい |
| 期限が迫っている | リカバリーの時間がない |
| セキュリティに関わる問題 | 被害が拡大する可能性 |
| 自分では絶対に解決できない | 権限、情報、スキルがない |
少し待ってもよい場面
| 場面 | 目安 |
|---|---|
| 技術的な疑問 | 15〜30分調べてから |
| 仕様の確認 | ドキュメントを確認してから |
| エラーの調査 | エラーログを読んでから |
15分ルール
基本的な考え方
【15分ルール】
自分で調べて15分経っても進展がなければ、助けを求める
15分の内訳:
- 5分: 問題を整理する
- 5分: ドキュメント/検索で調べる
- 5分: 試行錯誤する
15分ルールの注意点
○ 15分で解決の糸口が見えない → 助けを求める
○ 15分で「あと少しで解決しそう」→ もう15分だけ試す
× 15分過ぎても延々と一人で悩む
× 最初から15分待たずにすぐ聞く(自分で調べる努力をしない)
助けを求める前の準備
準備チェックリスト
□ 何をしようとしていたか説明できる
□ 現在の状態(エラーメッセージなど)を把握している
□ 自分で試したことをリストアップした
□ 仮説があれば整理した
□ 具体的に何を聞きたいか明確になっている
準備不足の例
× 「動きません。どうすればいいですか?」
→ 準備不足。何が動かないのか、何を試したのかわからない。
準備ができている例
○ 「ログイン機能を実装しています。
認証APIを呼び出すと401エラーが返ります。
試したこと:
1. トークンの形式を確認 → 問題なさそう
2. APIのエンドポイントを確認 → 正しい
3. ヘッダーの設定を確認 → ドキュメント通り
仮説として、トークンの有効期限が切れている
可能性があると思いますが、確認方法がわかりません。
トークンの有効期限の確認方法を教えていただけますか?」
誰に助けを求めるか
判断基準
| 問題の種類 | 相談相手 |
|---|---|
| 技術的な質問 | メンター、先輩エンジニア |
| 仕様・要件の確認 | PM、企画担当者 |
| 権限の問題 | 上司、管理者 |
| スケジュールの相談 | 上司 |
| チーム間の調整 | リーダー、上司 |
相談相手の選び方
1. まず、その分野に詳しい人
2. 次に、判断権限を持つ人
3. わからなければ、上司に「誰に聞けばいいか」を相談
助けの求め方
基本フォーマット
「[タスク名]で[ブロッカー]が発生しています。
■ やりたいこと: [目的]
■ 現状: [問題の状況]
■ 試したこと: [自分でやったこと]
■ 仮説: [自分の考え]
■ お願い: [具体的に何をしてほしいか]
お手すきのときに教えていただけると助かります」
緊急度の伝え方
【緊急の場合】
「本番環境で問題が発生しています。至急ご確認お願いします」
【急ぎの場合】
「今日中に回答いただけると助かります」
【急ぎでない場合】
「お手すきのときに教えてください」
よくある心理的ブロック
「こんなことで聞いていいのかな」
【事実】
- 新人が質問するのは当然
- 早く聞いた方がチームのためになる
- 同じ質問を何度もするのは問題だが、
初めての質問は歓迎される
【対策】
- 質問は成長の証拠と考える
- 聞いたことはメモして次回に活かす
「忙しそうだから聞きづらい」
【事実】
- 放置してスケジュールが遅れる方が問題
- 忙しい人は「後で」と言ってくれる
- Slackなら相手のタイミングで回答できる
【対策】
- 「お忙しいところすみません」と前置き
- 「お手すきのときに」と付け加える
- 緊急でなければチャットを活用
「自分で解決したい」
【事実】
- 自己解決力は大事だが、限度がある
- 30分以上一人で悩むのは非効率
- チームで解決する方が早い
【対策】
- 15分ルールを守る
- 「相談することも仕事のスキル」と考える
助けを得た後のフォロー
必ずやること
1. お礼を言う
「ありがとうございます」
2. 結果を報告する
「教えていただいた方法で解決しました」
3. 学びをメモする
次回同じ問題が起きたときに自分で解決できるように
良いフォローの例
「田中さん、先ほどの件ですが、
教えていただいた方法で無事解決しました。
トークンの再発行が必要だったんですね。
同じ問題が起きたら自分で対処できるよう、
手順をメモしておきます。
ありがとうございました!」
まとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| すぐ助けを求める場面 | 本番障害、期限切迫、権限がない |
| 15分ルール | 15分調べて進展なければ相談 |
| 助けを求める前の準備 | やりたいこと、現状、試したこと、仮説 |
| 相談相手 | 分野に詳しい人、判断権限を持つ人 |
| フォロー | お礼、結果報告、学びのメモ |
チェックリスト
- 即座に助けを求めるべき場面を理解した
- 15分ルールを理解した
- 助けを求める前の準備を理解した
- 助けを得た後のフォローを理解した
次のステップへ
助けを求めるタイミングと方法がわかりました。
次のセクションでは、実際のブロッカーシナリオで対応を練習します。
推定読了時間: 25分