LESSON 25分

助けを求めるタイミング

ストーリー

「ブロッカーを見つけたら、すぐに助けを求めていいんですか?」

「いい質問だね。すぐに聞くべきときと、もう少し自分で頑張るべきときがあるんだ」

「その見極めが難しいです...」

「判断基準を教えよう。迷ったら、早めに聞く方がいいけどね」


助けを求めるべきタイミング

即座に助けを求めるべき場面

場面理由
本番環境の障害ユーザーへの影響が大きい
期限が迫っているリカバリーの時間がない
セキュリティに関わる問題被害が拡大する可能性
自分では絶対に解決できない権限、情報、スキルがない

少し待ってもよい場面

場面目安
技術的な疑問15〜30分調べてから
仕様の確認ドキュメントを確認してから
エラーの調査エラーログを読んでから

15分ルール

基本的な考え方

【15分ルール】
自分で調べて15分経っても進展がなければ、助けを求める

15分の内訳:
- 5分: 問題を整理する
- 5分: ドキュメント/検索で調べる
- 5分: 試行錯誤する

15分ルールの注意点

○ 15分で解決の糸口が見えない → 助けを求める
○ 15分で「あと少しで解決しそう」→ もう15分だけ試す
× 15分過ぎても延々と一人で悩む
× 最初から15分待たずにすぐ聞く(自分で調べる努力をしない)

助けを求める前の準備

準備チェックリスト

□ 何をしようとしていたか説明できる
□ 現在の状態(エラーメッセージなど)を把握している
□ 自分で試したことをリストアップした
□ 仮説があれば整理した
□ 具体的に何を聞きたいか明確になっている

準備不足の例

× 「動きません。どうすればいいですか?」

→ 準備不足。何が動かないのか、何を試したのかわからない。

準備ができている例

○ 「ログイン機能を実装しています。
    認証APIを呼び出すと401エラーが返ります。

    試したこと:
    1. トークンの形式を確認 → 問題なさそう
    2. APIのエンドポイントを確認 → 正しい
    3. ヘッダーの設定を確認 → ドキュメント通り

    仮説として、トークンの有効期限が切れている
    可能性があると思いますが、確認方法がわかりません。

    トークンの有効期限の確認方法を教えていただけますか?」

誰に助けを求めるか

判断基準

問題の種類相談相手
技術的な質問メンター、先輩エンジニア
仕様・要件の確認PM、企画担当者
権限の問題上司、管理者
スケジュールの相談上司
チーム間の調整リーダー、上司

相談相手の選び方

1. まず、その分野に詳しい人
2. 次に、判断権限を持つ人
3. わからなければ、上司に「誰に聞けばいいか」を相談

助けの求め方

基本フォーマット

「[タスク名]で[ブロッカー]が発生しています。

■ やりたいこと: [目的]
■ 現状: [問題の状況]
■ 試したこと: [自分でやったこと]
■ 仮説: [自分の考え]
■ お願い: [具体的に何をしてほしいか]

お手すきのときに教えていただけると助かります」

緊急度の伝え方

【緊急の場合】
「本番環境で問題が発生しています。至急ご確認お願いします」

【急ぎの場合】
「今日中に回答いただけると助かります」

【急ぎでない場合】
「お手すきのときに教えてください」

よくある心理的ブロック

「こんなことで聞いていいのかな」

【事実】
- 新人が質問するのは当然
- 早く聞いた方がチームのためになる
- 同じ質問を何度もするのは問題だが、
  初めての質問は歓迎される

【対策】
- 質問は成長の証拠と考える
- 聞いたことはメモして次回に活かす

「忙しそうだから聞きづらい」

【事実】
- 放置してスケジュールが遅れる方が問題
- 忙しい人は「後で」と言ってくれる
- Slackなら相手のタイミングで回答できる

【対策】
- 「お忙しいところすみません」と前置き
- 「お手すきのときに」と付け加える
- 緊急でなければチャットを活用

「自分で解決したい」

【事実】
- 自己解決力は大事だが、限度がある
- 30分以上一人で悩むのは非効率
- チームで解決する方が早い

【対策】
- 15分ルールを守る
- 「相談することも仕事のスキル」と考える

助けを得た後のフォロー

必ずやること

1. お礼を言う
   「ありがとうございます」

2. 結果を報告する
   「教えていただいた方法で解決しました」

3. 学びをメモする
   次回同じ問題が起きたときに自分で解決できるように

良いフォローの例

「田中さん、先ほどの件ですが、
教えていただいた方法で無事解決しました。
トークンの再発行が必要だったんですね。
同じ問題が起きたら自分で対処できるよう、
手順をメモしておきます。
ありがとうございました!」

まとめ

ポイント内容
すぐ助けを求める場面本番障害、期限切迫、権限がない
15分ルール15分調べて進展なければ相談
助けを求める前の準備やりたいこと、現状、試したこと、仮説
相談相手分野に詳しい人、判断権限を持つ人
フォローお礼、結果報告、学びのメモ

チェックリスト

  • 即座に助けを求めるべき場面を理解した
  • 15分ルールを理解した
  • 助けを求める前の準備を理解した
  • 助けを得た後のフォローを理解した

次のステップへ

助けを求めるタイミングと方法がわかりました。

次のセクションでは、実際のブロッカーシナリオで対応を練習します。


推定読了時間: 25分