LESSON 30分

複数タスクの整理方法

ストーリー

「最近、複数のタスクを同時に抱えることが増えてきました」

「いい傾向だね。信頼されている証拠だよ。でも、管理しないと混乱するよね」

「はい、どれから手をつけていいかわからなくなることがあります」

「複数タスクを整理する方法を教えよう」


なぜ複数タスクの管理が難しいのか

よくある困りごと

困りごと原因
何から手をつけていいかわからないタスクの全体像が見えていない
締め切りを忘れる頭の中だけで管理している
作業が中途半端になるあちこち手を出している
進捗がわからない記録していない

人間の脳の限界

人間が同時に覚えていられる項目数: 約7個(ミラーの法則)

→ 複数タスクは「覚える」のではなく「書き出す」

タスク整理の基本ステップ

Step 1: すべてのタスクを書き出す

まず、頭の中にあるタスクをすべて書き出します。

【書き出し例】
□ ユーザー検索機能の実装
□ バグ修正(ログイン画面)
□ コードレビュー対応
□ 週報の作成
□ 山田さんへの質問
□ ミーティング準備
□ 技術書を読む

ポイント:

  • 小さなことも書く
  • 「やらなきゃ」と思っていることをすべて出す
  • この段階では優先順位は気にしない

Step 2: カテゴリに分類する

タスクを性質ごとに分類します。

【開発タスク】
□ ユーザー検索機能の実装
□ バグ修正(ログイン画面)
□ コードレビュー対応

【コミュニケーション】
□ 週報の作成
□ 山田さんへの質問
□ ミーティング準備

【自己学習】
□ 技術書を読む

Step 3: 期限と優先順位をつける

各タスクに期限と優先順位を設定します。

【開発タスク】
□ バグ修正(ログイン画面)→ 今日中 ★★★
□ コードレビュー対応 → 明日中 ★★
□ ユーザー検索機能の実装 → 金曜日 ★★

【コミュニケーション】
□ ミーティング準備 → 今日15時 ★★★
□ 週報の作成 → 金曜日夕方 ★
□ 山田さんへの質問 → 今日中 ★★

【自己学習】
□ 技術書を読む → 期限なし ☆

Step 4: 今日やることを決める

今日やるタスクを絞り込みます。

【今日のタスクリスト】
1. □ バグ修正(ログイン画面)
2. □ ミーティング準備
3. □ 山田さんへの質問
4. □ コードレビュー対応(着手のみ)

タスクリストの作り方

推奨フォーマット

【タスク名】ユーザー検索機能の実装
【期限】2026/02/06(金)
【見積もり】4時間
【優先度】★★
【状態】実装中(60%)
【次のアクション】API連携のテストを行う
【ブロッカー】なし

シンプルな一覧形式

| タスク | 期限 | 見積もり | 優先度 | 状態 |
|--------|------|----------|--------|------|
| バグ修正 | 今日 | 1h | ★★★ | 未着手 |
| レビュー対応 | 明日 | 2h | ★★ | 実装中 |
| 検索機能 | 金曜 | 4h | ★★ | 30% |

タスクの状態管理

基本的な状態

未着手 → 実施中 → 完了

より詳細な状態

未着手
  ↓
実施中
  ↓ (問題発生)
ブロック中 → 再開
  ↓
レビュー中
  ↓
完了

状態の定義

状態説明
未着手まだ着手していない
実施中作業を進めている
ブロック中何かの理由で進められない
レビュー中他者の確認待ち
完了作業が終わった

カンバンボードでの管理

基本構成

┌─────────┬─────────┬─────────┬─────────┐
│ 未着手  │ 実施中  │ レビュー │  完了   │
├─────────┼─────────┼─────────┼─────────┤
│ タスクA │ タスクC │ タスクE │ タスクG │
│ タスクB │ タスクD │         │ タスクH │
│         │         │         │         │
└─────────┴─────────┴─────────┴─────────┘

運用ルール

ルール理由
「実施中」は2〜3個まで同時に多くやらない
毎朝、状態を更新する最新の状態を保つ
完了したら右に移動進捗が可視化される
ブロック中は別の色で問題が見えやすい

複数タスクを管理するコツ

1. 一度に1つに集中する

× 複数タスクを同時並行で進める
○ 1つのタスクに集中し、区切りまで終わらせてから次へ

2. 小さく区切る

× 「検索機能を実装する」(大きすぎる)
○ 「検索フォームのHTMLを作る」(1〜2時間で終わる)

3. 「次のアクション」を明確にする

× タスク: 検索機能の実装
○ 次のアクション: 検索フォームのHTMLを作成する

4. 終わりの定義を決める

【完了の定義】
□ コードが書けた
□ テストが通った
□ レビューが通った
□ 本番にデプロイされた ← ここまでで「完了」

タスク整理の頻度

毎日やること

時間やること
今日のタスクを確認、優先順位を決める
作業中タスクの状態を更新
夕方進捗を確認、明日の準備

週1回やること

  • 全タスクの棚卸し
  • 期限の確認
  • 不要なタスクの削除
  • 来週の計画

ツールの活用

アナログ

ツール特徴
付箋手軽、移動しやすい
ノート一覧性がある
ホワイトボードチームで共有しやすい

デジタル

ツール特徴
Jira本格的なプロジェクト管理
Trelloシンプルなカンバン
Notion柔軟なカスタマイズ
GitHub Issues開発との連携が強い

チームで使っているツールに合わせましょう。


まとめ

ポイント内容
書き出す頭の中ではなく、外に出す
分類するカテゴリ、期限、優先度で整理
絞り込む今日やることを明確に
状態管理未着手→実施中→完了
1つに集中同時並行より1つずつ

チェックリスト

  • タスクを書き出す習慣をつける
  • カンバンボードの使い方を理解した
  • タスクの状態管理を理解した
  • 「次のアクション」を明確にすることの重要性を理解した

次のステップへ

複数タスクの整理方法がわかりました。

次のセクションでは、タスク間の切り替え(コンテキストスイッチ)を減らす方法を学びます。


推定読了時間: 30分