複数タスクの整理方法
ストーリー
「最近、複数のタスクを同時に抱えることが増えてきました」
「いい傾向だね。信頼されている証拠だよ。でも、管理しないと混乱するよね」
「はい、どれから手をつけていいかわからなくなることがあります」
「複数タスクを整理する方法を教えよう」
なぜ複数タスクの管理が難しいのか
よくある困りごと
| 困りごと | 原因 |
|---|---|
| 何から手をつけていいかわからない | タスクの全体像が見えていない |
| 締め切りを忘れる | 頭の中だけで管理している |
| 作業が中途半端になる | あちこち手を出している |
| 進捗がわからない | 記録していない |
人間の脳の限界
人間が同時に覚えていられる項目数: 約7個(ミラーの法則)
→ 複数タスクは「覚える」のではなく「書き出す」
タスク整理の基本ステップ
Step 1: すべてのタスクを書き出す
まず、頭の中にあるタスクをすべて書き出します。
【書き出し例】
□ ユーザー検索機能の実装
□ バグ修正(ログイン画面)
□ コードレビュー対応
□ 週報の作成
□ 山田さんへの質問
□ ミーティング準備
□ 技術書を読む
ポイント:
- 小さなことも書く
- 「やらなきゃ」と思っていることをすべて出す
- この段階では優先順位は気にしない
Step 2: カテゴリに分類する
タスクを性質ごとに分類します。
【開発タスク】
□ ユーザー検索機能の実装
□ バグ修正(ログイン画面)
□ コードレビュー対応
【コミュニケーション】
□ 週報の作成
□ 山田さんへの質問
□ ミーティング準備
【自己学習】
□ 技術書を読む
Step 3: 期限と優先順位をつける
各タスクに期限と優先順位を設定します。
【開発タスク】
□ バグ修正(ログイン画面)→ 今日中 ★★★
□ コードレビュー対応 → 明日中 ★★
□ ユーザー検索機能の実装 → 金曜日 ★★
【コミュニケーション】
□ ミーティング準備 → 今日15時 ★★★
□ 週報の作成 → 金曜日夕方 ★
□ 山田さんへの質問 → 今日中 ★★
【自己学習】
□ 技術書を読む → 期限なし ☆
Step 4: 今日やることを決める
今日やるタスクを絞り込みます。
【今日のタスクリスト】
1. □ バグ修正(ログイン画面)
2. □ ミーティング準備
3. □ 山田さんへの質問
4. □ コードレビュー対応(着手のみ)
タスクリストの作り方
推奨フォーマット
【タスク名】ユーザー検索機能の実装
【期限】2026/02/06(金)
【見積もり】4時間
【優先度】★★
【状態】実装中(60%)
【次のアクション】API連携のテストを行う
【ブロッカー】なし
シンプルな一覧形式
| タスク | 期限 | 見積もり | 優先度 | 状態 |
|--------|------|----------|--------|------|
| バグ修正 | 今日 | 1h | ★★★ | 未着手 |
| レビュー対応 | 明日 | 2h | ★★ | 実装中 |
| 検索機能 | 金曜 | 4h | ★★ | 30% |
タスクの状態管理
基本的な状態
未着手 → 実施中 → 完了
より詳細な状態
未着手
↓
実施中
↓ (問題発生)
ブロック 中 → 再開
↓
レビュー中
↓
完了
状態の定義
| 状態 | 説明 |
|---|---|
| 未着手 | まだ着手していない |
| 実施中 | 作業を進めている |
| ブロック中 | 何かの理由で進められない |
| レビュー中 | 他者の確認待ち |
| 完了 | 作業が終わった |
カンバンボードでの管理
基本構成
┌─────────┬─────────┬─────────┬─────────┐
│ 未着手 │ 実施中 │ レビュー │ 完了 │
├─────────┼─────────┼─────────┼─────────┤
│ タスクA │ タスクC │ タスクE │ タスクG │
│ タスクB │ タスクD │ │ タスクH │
│ │ │ │ │
└─────────┴─────────┴─────────┴─────────┘
運用ルール
| ルール | 理由 |
|---|---|
| 「実施中」は2〜3個まで | 同時に多くやらない |
| 毎朝、状態を更新する | 最新の状態を保つ |
| 完了したら右に移動 | 進捗が可視化される |
| ブロック中は別の色で | 問題が見えやすい |
複数タスクを管理するコツ
1. 一度に1つに集中する
× 複数タスクを同時並行で進める
○ 1つのタスクに集中し、区切りまで終わらせてから次へ
2. 小さく区切る
× 「検索機能を実装する」(大きすぎる)
○ 「検索フォームのHTMLを作る」(1〜2時間で終わる)
3. 「次のアクション」を明確にする
× タスク: 検索機能の実装
○ 次のアクション: 検索フォームのHTMLを作成する
4. 終わりの定義を決める
【完了の定義】
□ コードが書けた
□ テストが通った
□ レビューが通った
□ 本番にデプロイされた ← ここまでで「完了」
タスク整理の頻度
毎日やること
| 時間 | やること |
|---|---|
| 朝 | 今日のタスクを確認、優先順位を決める |
| 作業中 | タスクの状態を更新 |
| 夕方 | 進捗を確認、明日の準備 |
週1回やること
- 全タスクの棚卸し
- 期限の確認
- 不要なタスクの削除
- 来週の計画
ツールの活用
アナログ
| ツール | 特徴 |
|---|---|
| 付箋 | 手軽、移動しやすい |
| ノート | 一覧性がある |
| ホワイトボード | チームで共有しやすい |
デジタル
| ツール | 特徴 |
|---|---|
| Jira | 本格的なプロジェクト管理 |
| Trello | シンプルなカンバン |
| Notion | 柔軟なカスタマイズ |
| GitHub Issues | 開発との連携が強い |
チームで使っているツールに合わせましょう。
まとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 書き出す | 頭の中ではなく、外に出す |
| 分類する | カテゴリ、期限、優先度で整理 |
| 絞り込む | 今日やることを明確に |
| 状態管理 | 未着手→実施中→完了 |
| 1つに集中 | 同時並行より1つずつ |
チェックリスト
- タスクを書き出す習慣をつける
- カンバンボードの使い方を理解した
- タスクの状態管理を理解した
- 「次のアクション」を明確にすることの重要性を理解した
次のステップへ
複数タスクの整理方法がわかりました。
次のセクションでは、タスク間の切り替え(コンテキストスイッチ)を減らす方法を学びます。
推定読了時間: 30分