LESSON 30分

進捗管理の方法

ストーリー

水曜日の夕方。上司がやってきた。

上司「あの作業、進捗はどう?」

「えーと...半分くらい...だと思います」

上司「思います? 正確にはどれくらい?」

先輩「(後で)進捗は『だいたい』じゃなく、具体的に把握しておこう。聞かれたときにすぐ答えられるようにね」


進捗管理とは

定義

進捗管理 = 計画に対して、今どこまで進んでいるかを把握し、コントロールすること

なぜ進捗管理が大切なのか

理由説明
遅れに早く気づける問題が小さいうちに対処できる
正確に報告できる上司やチームに状況を伝えられる
計画を調整できる遅れがあれば計画を修正できる
達成感が得られる進んでいることが目に見える

進捗の測り方

方法1: タスクの完了数で測る

最もシンプルな方法です。

全10タスク中:
完了: 4タスク
作業中: 1タスク
未着手: 5タスク

進捗率: 4/10 = 40%

方法2: チェックリストで測る

タスクの完了条件をチェックリストにして、チェック数で測ります。

チケット: トップページのHTML実装

完了条件:
- [x] ヘッダー部分のHTML作成
- [x] メインコンテンツ部分のHTML作成
- [ ] フッター部分のHTML作成
- [ ] 画像の配置
- [ ] リンクの設定

進捗率: 2/5 = 40%

方法3: 時間で測る

見積もり時間に対して、実際にかけた時間で測ります。

見積もり: 4時間
経過時間: 2時間
残り予想: 2.5時間(少し遅れ気味)

進捗率: 2/4 = 50%(時間ベース)
ただし実際の完了率は40%程度
→ 遅れていることがわかる

毎日の振り返り

夕方15分の振り返りルーティン

毎日の終わりに、以下を確認しましょう。

振り返りテンプレート:

【今日の成果】
- 完了したタスク: ○○、△△
- 進行中のタスク: □□(60%完了)

【計画との差分】
- 予定通り / 遅れている / 前倒し
- 遅れている場合、原因は何か

【明日やること】
- ○○の残り作業
- △△に着手

【困っていること】
- ○○の仕様が不明。明日確認する

記録の例

2026/02/03(火)振り返り:

【今日の成果】
- [完了] トップページのHTMLの骨組み作成
- [60%] トップページのCSS実装
- [着手] ナビゲーションのHTML

【計画との差分】
- CSSが予定より少し遅れ(デザインの細部で迷った)
- ナビゲーションは予定通り着手できた

【明日やること】
- トップページのCSS実装を完了させる
- ナビゲーションのHTML・CSS

【困っていること】
- フォントの指定がデザインデータに見当たらない
  → 明日朝に佐藤さんに確認する

残作業の可視化

Todoリストの更新

タスク一覧(2/3 夕方時点):

✓ トップページHTML骨組み          [完了]
● トップページCSS実装            [60% → 残り2時間]
○ ナビゲーションHTML              [10% → 残り0.5時間]
○ ナビゲーションCSS              [未着手 → 残り1時間]
○ お知らせ一覧ページ             [未着手 → 残り4時間]
○ レスポンシブ対応               [未着手 → 残り3時間]
○ テスト・バグ修正               [未着手 → 残り3時間]

残り作業合計: 約13.5時間
残り日数: 8営業日
1日の作業可能時間: 約6時間

→ 余裕あり(8日 × 6時間 = 48時間 > 13.5時間)

バーンダウンチャートの考え方

バーンダウンチャートとは

残り作業量が時間とともに減っていくことを示すグラフ

残り作業
(時間)
20 |*
   | *
15 |  *
   |   *
10 |    *  ← 理想的な進捗線
   |     *
 5 |      *
   |       *
 0 |________*____
   月 火 水 木 金    (日付)

読み方

パターン意味
理想線に近い計画通りに進んでいる
理想線の上にある遅れている(残り作業が多い)
理想線の下にある前倒しで進んでいる
途中で横ばい作業が停滞している

先輩「プロジェクト管理ツールだと自動でこのグラフを作ってくれるよ。今は概念だけ知っておけばOK」

簡易版: 日次の残り作業を記録する

日付    | 残り作業(時間) | 理想線
2/2(月) | 20            | 20
2/3(火) | 17            | 16
2/4(水) | 14            | 12
2/5(木) | 10            | 8
2/6(金) |  7            | 4

この場合、理想線より残りが多い → やや遅れ気味と判断できます。


進捗報告のコツ

上司への報告フォーマット

【進捗報告】2/3(火)

■ 全体進捗: 40%(計画比: ほぼ予定通り)

■ 完了タスク:
- トップページHTMLの骨組み作成

■ 作業中:
- トップページCSS実装(60%完了、明日完了予定)

■ 来週の予定:
- ナビゲーション完成 → お知らせ一覧着手

■ 課題・リスク:
- フォント指定の確認が必要(佐藤さんに明日確認)
- 大きな問題はなし

報告のポイント

ポイント説明
数字で伝える「半分くらい」ではなく「40%」
事実を伝える感想ではなく事実ベースで
リスクも伝える問題がなくても「問題なし」と明記
簡潔に長文は読まれない。箇条書きで

まとめ

ポイント内容
進捗管理とは計画に対する現在地の把握
測り方タスク完了数、チェックリスト、時間ベース
毎日の振り返り夕方15分で成果・差分・明日の予定を確認
バーンダウン残り作業量の推移で進捗を可視化
報告のコツ数字で、事実ベースで、簡潔に

チェックリスト

  • 進捗の測り方を3つ挙げられる
  • 毎日の振り返りテンプレートが使える
  • 残り作業の可視化ができる
  • バーンダウンチャートの概念を理解した
  • 上司に進捗報告するフォーマットを知った

次のステップへ

進捗管理の方法がわかりました。次は、どうしても遅れそうなときの「対処法」を学びましょう。


推定読了時間: 30分