LESSON 30分

重要度×緊急度マトリクス

ストーリー

先輩「前回は4つの基準を学んだね。今回はもっとシンプルに、2つの軸で考える方法を教えるよ」

「2つだけでいいんですか?」

先輩「うん。『重要度』と『緊急度』の2軸。アイゼンハワー大統領が使っていた方法なんだ」

「大統領!? すごい人が使ってたんですね」


アイゼンハワーマトリクスとは

概要

アイゼンハワーマトリクス = 重要度と緊急度の2軸でタスクを4象限に分類する方法

アメリカ第34代大統領ドワイト・D・アイゼンハワーの言葉がもとになっています。

「重要なことは緊急でないことが多く、緊急なことは重要でないことが多い」

2つの軸

説明判断基準
重要度ビジネス目標への影響度やらないとどうなる?
緊急度時間的な切迫度いつまでにやる必要がある?

4つの象限

マトリクス全体図

                    緊急度 高
                       ↑
          ┌────────────┼────────────┐
          │            │            │
          │  第2象限    │  第1象限    │
          │ 重要だが    │ 重要かつ    │
          │ 緊急でない  │ 緊急       │
重要度 高 ←──────────────────────────→ 重要度 低
          │            │            │
          │  第3象限    │  第4象限    │
          │ 重要でも    │ 重要でも    │
          │ 緊急でもない│ 緊急でもない│
          │            │            │
          └────────────┼────────────┘
                       ↓
                    緊急度 低

注意: 上記は概念図です。実際には以下の表で整理します。


第1象限: 重要 × 緊急 → すぐやる

項目内容
アクション即座に対応する
特徴期限が迫っていて、かつ重要
今日が締め切りの重要タスク、本番環境のバグ対応
例:
- 明日のクライアント提出用資料の作成
- 本番サーバーのエラー対応
- 今日中に必要なコードレビュー

第2象限: 重要 × 緊急でない → 計画的にやる

項目内容
アクション計画を立てて取り組む
特徴重要だが、すぐにやらなくても大丈夫
スキルアップ、プロセス改善、ドキュメント整備
例:
- 来月リリースの新機能の設計
- テスト自動化の導入
- チームの開発環境の改善

先輩「この第2象限が一番大事。ここをちゃんとやるかどうかで、長期的な成果が変わるんだ」

第3象限: 重要でない × 緊急 → 委任する・効率化する

項目内容
アクションできれば他の人に任せる、または効率化する
特徴急ぎだが、自分でなくてもできる
定型作業、簡単な問い合わせ対応
例:
- 定型フォーマットの報告書作成
- 会議の日程調整
- 簡単な質問への回答

第4象限: 重要でない × 緊急でない → やらない・後回し

項目内容
アクションやらない、または空き時間にやる
特徴重要でもなく、急ぎでもない
過度な情報収集、完了済みタスクの過剰な整理
例:
- 必要以上に細かいドキュメント装飾
- まだ決まっていないことの事前調査
- 今は不要なツールの導入検討

象限ごとのアクションまとめ

象限重要度緊急度アクション
第1象限すぐやる
第2象限計画的にやる
第3象限委任する・効率化
第4象限やらない・後回し

実践: タスクを分類してみよう

シナリオ

以下の8つのタスクを4象限に分類してみましょう。

  1. 今日の15時にクライアントへ送る見積書の作成
  2. 来月の新機能に向けた技術調査
  3. 社内チャットの未読メッセージへの返信
  4. 使っていないブックマークの整理
  5. 明日のリリースに必要なバグ修正
  6. チームの勉強会の企画(来週開催)
  7. 備品の発注依頼(他の人でもできる)
  8. デスク周りの片付け

分類結果

象限タスク
第1象限(すぐやる)1. 見積書作成、5. バグ修正
第2象限(計画的に)2. 技術調査、6. 勉強会企画
第3象限(委任・効率化)3. チャット返信、7. 備品発注
第4象限(やらない)4. ブックマーク整理、8. デスク片付け

よくある落とし穴

第1象限ばかりになってしまう

原因: 第2象限を後回しにし続けた結果、
      期限が迫って第1象限に移動してしまう

第2象限 ──(放置)──→ 第1象限(期限間近で焦る)

対策: 第2象限のタスクにも早めに着手する

第3象限に時間を取られすぎる

原因: 「急ぎ」と言われると反射的に対応してしまう

結果: 重要でない作業に時間を使い、重要なタスクが進まない

対策: 「これは本当に自分がやるべきか?」と立ち止まる


日常での活用法

毎朝のルーティン

  1. 今日やるタスクをリストアップする
  2. 各タスクを4象限に分類する
  3. 第1象限 → 第2象限 の順に取り組む
  4. 第3象限はまとめて短時間で処理する
  5. 第4象限は意識的にやらない

まとめ

ポイント内容
マトリクスとは重要度×緊急度の2軸でタスクを分類する方法
4つの象限すぐやる / 計画的に / 委任 / やらない
最も大切な象限第2象限(重要だが緊急でない)
落とし穴第2象限を放置すると第1象限に変化する

チェックリスト

  • アイゼンハワーマトリクスの4象限を説明できる
  • 各象限のアクションを理解した
  • 第2象限が最も重要な理由を説明できる
  • タスクを4象限に分類できる

次のステップへ

タスクの優先順位をマトリクスで整理する方法がわかりました。次は、各タスクにかかる時間の「見積もり方」を学びましょう。


推定読了時間: 30分