LESSON 30分

カンバンボードの使い方

ストーリー

先輩「チケットの書き方はわかったね。次は、チケットをどう並べて管理するかを学ぼう」

並べ方にもルールがあるの?

先輩「カンバンボードっていう方法を使うと、タスクの状態が一目でわかるんだ。トヨタの生産方式が元になってるんだよ」


カンバンボードとは

一言で言うと

タスクの状態を列(カラム)で可視化するボード

┌──────────────┐  ┌──────────────┐  ┌──────────────┐
│     Todo     │  │ In Progress  │  │     Done     │
│   (未着手)  │  │  (作業中)   │  │   (完了)    │
├──────────────┤  ├──────────────┤  ├──────────────┤
│              │  │              │  │              │
│  タスクA     │  │  タスクC     │  │  タスクE     │
│  タスクB     │  │              │  │  タスクF     │
│  タスクD     │  │              │  │              │
│              │  │              │  │              │
└──────────────┘  └──────────────┘  └──────────────┘

カンバンの起源

項目内容
発祥トヨタ自動車の生産管理システム(1950年代)
語源日本語の「看板」
IT業界での普及2000年代からソフトウェア開発に導入
現在あらゆる業界のタスク管理で使われている

基本の3列

Todo(未着手)

  • まだ始めていないタスク
  • やるべきことが積まれている場所
  • ここからタスクを選んで着手する

In Progress(作業中)

  • 今取り組んでいるタスク
  • 同時に1〜2個が理想
  • 多すぎると集中できない

Done(完了)

  • 終わったタスク
  • 完了条件を満たしたものだけをここに移す
  • 成果の見える化になる

タスクの流れ

左から右へ移動する

作業の流れ →

Todo ──→ In Progress ──→ Done

1. Todoからタスクを1つ選ぶ
2. In Progressに移動して作業開始
3. 作業が終わったらDoneに移動
4. 次のタスクをTodoから選ぶ

具体例

月曜日の朝:
┌──────────┐  ┌──────────┐  ┌──────────┐
│   Todo   │  │ In Prog  │  │   Done   │
├──────────┤  ├──────────┤  ├──────────┤
│ ドキュメ │  │          │  │          │
│ ント更新 │  │          │  │          │
│ テスト   │  │          │  │          │
│ データ   │  │          │  │          │
│ 会議資料 │  │          │  │          │
└──────────┘  └──────────┘  └──────────┘

月曜日の昼:
┌──────────┐  ┌──────────┐  ┌──────────┐
│   Todo   │  │ In Prog  │  │   Done   │
├──────────┤  ├──────────┤  ├──────────┤
│ テスト   │  │ ドキュメ │  │          │
│ データ   │  │ ント更新 │  │          │
│ 会議資料 │  │          │  │          │
└──────────┘  └──────────┘  └──────────┘

火曜日の朝:
┌──────────┐  ┌──────────┐  ┌──────────┐
│   Todo   │  │ In Prog  │  │   Done   │
├──────────┤  ├──────────┤  ├──────────┤
│ 会議資料 │  │ テスト   │  │ ドキュメ │
│          │  │ データ   │  │ ント更新 │
└──────────┘  └──────────┘  └──────────┘

WIP制限

WIP(Work In Progress)とは

WIP = 同時に作業中のタスクの数

なぜ制限するのか

状況結果
WIP = 1〜2集中して効率よく完了できる
WIP = 3〜4注意が分散し始める
WIP = 5以上どれも中途半端になりがち

先輩「In Progressに入れるタスクは 最大2つまで にしよう。これを『WIP制限』って言うんだ」

WIP制限のルール

┌──────────┐  ┌──────────────┐  ┌──────────┐
│   Todo   │  │  In Progress │  │   Done   │
│          │  │  (WIP上限: 2) │  │          │
├──────────┤  ├──────────────┤  ├──────────┤
│ タスクC  │  │  タスクA     │  │ タスクE  │
│ タスクD  │  │  タスクB     │  │          │
│          │  │  ← 2つでMAX  │  │          │
└──────────┘  └──────────────┘  └──────────┘

タスクAかBが完了するまで、新しいタスクを始めない!

WIP制限を守るメリット

  1. 集中力が上がる: 1つのタスクに集中できる
  2. 完了速度が上がる: 中途半端なタスクが減る
  3. ボトルネックが見える: 詰まっている箇所がわかる
  4. 品質が上がる: 急いでミスするのを防げる

カンバンボードの応用

列を増やすパターン

プロジェクトの性質に応じて、列を追加できます。

┌────────┐ ┌────────┐ ┌────────┐ ┌────────┐ ┌────────┐
│Backlog │ │  Todo  │ │In Prog │ │ Review │ │  Done  │
│(いつか)│ │(今週) │ │(作業中)│ │(確認待)│ │(完了) │
└────────┘ └────────┘ └────────┘ └────────┘ └────────┘
用途
Backlogいつかやりたいこと。今は優先度低
Todo今週やること。優先順位をつけて並べる
In Progress今取り組んでいること
Review自分は終わったが、レビューや確認が必要
Doneすべて完了

カンバンを使うコツ

日常的に見る

  • : ボードを見て今日やるタスクを確認
  • 作業開始時: タスクをIn Progressに移動
  • 作業完了時: タスクをDoneに移動
  • 夕方: ボードを見て進捗を振り返る

よくある失敗

失敗対策
ステータスを更新し忘れる作業の開始・終了時に必ず移動する
In Progressにタスクを入れすぎるWIP制限を守る
Todoに大量のタスクがたまる定期的に優先順位を見直す
完了条件が曖昧でDoneに移せないチケット作成時に完了条件を定義する

まとめ

ポイント内容
カンバンボードタスクの状態を列で可視化するボード
基本の3列Todo → In Progress → Done
タスクの流れ左から右に移動する
WIP制限In Progressは最大2つまで
使うコツ毎日確認、ステータス更新を習慣化

チェックリスト

  • カンバンボードの3列の意味を説明できる
  • タスクの流れ(左から右)を理解した
  • WIP制限の意味と効果を理解した
  • カンバンを日常的に使うコツを知った

次のステップへ

カンバンボードの使い方がわかりました。次は実際にタスクを登録する演習に挑戦しましょう。


推定読了時間: 30分