わかりやすい伝え方のフォーマット
ストーリー
「報告するとき、つい長くなっちゃうんですけど...」
「わかる。最初は何から話せばいいか迷うよね。でも、フォーマットを覚えると楽になるよ」
「フォーマット?」
「そう。伝え方の型(かた)のことだよ。結論から話す、っていう基本の型を覚えよう」
結論ファースト
最も重要なルール
まず結論を言う。理由や詳細はその後。
悪い例と良い例
悪い例(経緯から話す)
「今日、朝からログイン機能の実装をしていたんですけど、
途中でデータベースのエラーが出て、ドキュメントを読んだり
StackOverflowで調べたりしたんですが、結局解決できなくて、
えっと、つまり、タスクが完了していません...」
相手は最後まで聞かないと結論がわかりません。
良い例(結論から話す)
「ログイン機能の実装ですが、未完了です。
データベースのエラーが解消できず、調査中です。
ドキュメントとStackOverflowを確認しましたが解決していません。
アドバイスをいただけますか?」
最初の一文で状況がわかります。
5W1H
伝える内容に漏れがないかを確認するフレームワークです。
| 要素 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| Who | 誰が | 「私が」「お客様が」 |
| What | 何を | 「ログイン機能を」 |
| When | いつ | 「今日の午前中に」 |
| Where | どこで | 「本番環境で」 |
| Why | なぜ | 「仕様変更があったため」 |
| How | どうやって | 「手動テストで確認して」 |
使い方
すべてを毎回使う必要はありません。 伝えるべき情報が抜けていないかの確認用 として使います。
悪い例(情報が不足)
「エラーが出ました」
→ いつ?どこで?何のエ ラー?
良い例(5W1Hで情報を整理)
「本番環境で(Where)、
今朝9時頃から(When)、
ログイン画面で(What)
タイムアウトエラーが発生しています(How)」
PREP法
説明や意見を伝えるときに便利なフレームワークです。
| ステップ | 意味 | 役割 |
|---|---|---|
| Point | 結論 | まず結論を述べる |
| Reason | 理由 | なぜそう思うかを説明 |
| Example | 具体例 | 例を挙げて補強する |
| Point | 結論(再) | もう一度結論を述べる |
具体例
場面: 「テストツールを導入したい」と提案する
【Point】 テスト自動化ツールを導入したいです。
【Reason】 現在、手動テストに毎回2時間かかっており、非効率だからです。
【Example】 先月だけで10回手動テストを実施し、合計20時間を費やしました。
自動化すれば、1回あたり10分で完了する見込みです。
【Point】 チームの生産性向上のため、テスト自動化ツールの導入を提案します。
場面別フォーマット集
完了報告
【報告】〇〇が完了しました。
■ 内容: [何を完了したか]
■ 結果: [どうなったか]
■ 備考: [補足事項があれば]
問題報告
【報告】〇〇で問題が発生しています。
■ 状況: [何が起きているか]
■ 影響: [どの範囲に影響するか]
■ 対応: [現在の対応状況]
■ 相談: [判断を仰ぎたいこと]
進捗報告
【報告】〇〇の進捗をお伝えします。
■ 進捗: [何%完了 or どこまで進んだか]
■ 予定: [いつ完了するか]
■ 課題: [問題があれば]
相談
【相談】〇〇についてご相談です。
■ 状況: [今の状況]
■ 自分の考え: [自分はこう思う]
■ 聞きたいこと: [何を教えてほしいか]
実践ポイント
数字を使う
× 「かなり進みました」
○ 「全10タスクのうち7つ完了しました(70%)」
× 「もう少しかかりそうです」
○ 「あと2時間ほどかかる見込みです」
× 「たくさんエラーがあります」
○ 「3件のエラーが発生しています」
短くまとめる
× 「えっと、先週の金曜日にですね、田中さんから
いただいたタスクなんですけど、最初は順調だったん
ですが途中からちょっと問題が出てきまして...」
○ 「田中さんから依頼されたタスクで問題が発生しました。
詳細を報告します。」
まとめ
| フォーマット | 使う場面 | ポイント |
|---|---|---|
| 結論ファースト | すべての場面 | まず結論、詳細はその後 |
| 5W1H | 情報伝達 | 抜け漏れ防止の確認用 |
| PREP法 | 意見・提案 | 結論→理由→例→結論 |
- 結論ファーストの伝え方を理解した
- 5W1HとPREP法を理解した
- 実際の報告で使えるようになる
次のステップへ
伝え方のフォーマットを学びました。
次のセクションでは、ビジネスコミュニケーションでよく使われる基本用語を覚えましょう。 知らない言葉が出てきたときに困らないよう、事前に準備しておきます。
推定読了時間: 25分