LESSON

総合演習:画像AI診断支援システム導入レポート

「いよいよ総仕上げだ。画像AI診断支援システムの導入を経営会議で提案するレポートを作ってくれ。」

田中VPoEが最終課題を提示する。

「画像分類からマルチモーダル分析、AIエージェント、HITL設計まで、一貫した戦略として提案するんだ。」

ミッション概要

NetShop社グループの経営会議に提出する「画像AI診断支援システム導入レポート」を作成する。


Mission 1: エグゼクティブサマリー(20分)

以下を含む1ページサマリーを作成せよ。

  1. 課題: 人手による画像検査の限界とコスト
  2. アプローチ: 転移学習+VLM+マルチモーダル融合による診断支援
  3. 期待効果: 検査効率化と品質向上の試算
  4. 投資対効果: ROIと導入スケジュール
解答例
=== エグゼクティブサマリー ===

■ 課題
農業テック部門: 作物検査 月10,000枚、専門家3名で対応(1枚5分)
ボトルネック: 検査待ちによる対応遅延(平均48時間)
見逃し率: 推定8%(早期発見できず被害拡大)
コスト: 人件費 月間450万円

■ アプローチ
ResNet50転移学習(Accuracy 0.91)+ VLM所見生成 + マルチモーダル融合
LangGraphベース診断支援エージェント
Human-in-the-Loop設計(高リスク・低確信度は専門家レビュー)

■ 期待効果
- 検査速度: 5分→30秒/枚(10倍高速化)
- 自動承認率: 50%(月5,000枚を自動処理)
- Sensitivity: 0.95(見逃し率 8%→5%以下)
- 対応時間: 48時間→4時間

■ 投資対効果
- 開発費: 500万円、年間運用費: 180万円
- 年間コスト削減: 約3,200万円
- ROI: 371%、回収期間: 2.5ヶ月

Mission 2: 技術アプローチの詳細(25分)

以下を含むテクニカルレポートを作成せよ。

  1. モデル比較(ResNet, CLIP, マルチモーダル融合)
  2. Grad-CAMによる説明可能性
  3. エージェントアーキテクチャ
  4. Sensitivity/Specificity評価結果
解答例
=== テクニカルレポート ===

■ モデル比較
| モデル | Accuracy | Sensitivity | Specificity | AUC |
|--------|----------|-------------|-------------|-----|
| ResNet50 | 0.88 | 0.90 | 0.85 | 0.93 |
| CLIP Zero-shot | 0.72 | 0.78 | 0.70 | 0.80 |
| マルチモーダル | 0.91 | 0.95 | 0.88 | 0.96 |

選定: マルチモーダル融合(画像+症状テキスト)

■ Grad-CAM
病変部位への注目率: 92%(専門家検証)
偽陽性ケースの注目分析: 背景の影響が主因 → Data Augmentation で改善

■ エージェント
ツール: 画像分類、所見生成、リスク判定、類似検索、レポート生成
ワークフロー: 分類→所見→リスク→専門家ルーティング→レポート

Mission 3: HITL設計と運用計画(25分)

以下を含む運用設計書を作成せよ。

  1. Human-in-the-Loopの設計
  2. 継続的学習パイプライン
  3. 導入スケジュール
  4. リスクと対策
解答例
=== 運用設計書 ===

■ HITL設計
- 自動承認: 確信度>=0.9 & リスクLow(50%想定)
- 通常レビュー: 確信度>=0.7(30%想定)
- 必須レビュー: 確信度<0.7 or リスクHigh以上(20%想定)
- レビューUI: 画像+Grad-CAM+所見+類似症例を一画面に表示

■ 継続的学習
- 却下・修正ケースをラベル付きデータとして蓄積
- 月次再学習(50件以上のフィードバック蓄積時)
- Sensitivity>=0.95を保証してデプロイ

■ 導入スケジュール
Phase 1(1ヶ月): モデル構築、オフライン評価
Phase 2(2ヶ月): エージェント開発、専門家テスト
Phase 3(3ヶ月): シャドー運用(全件専門家レビュー)
Phase 4(4ヶ月): パイロット運用(自動承認開始)
Phase 5(5ヶ月): 全面展開

■ リスクと対策
| リスク | 対策 |
|--------|------|
| 見逃し | Sensitivity>=0.95のゲート |
| モデル劣化 | 週次モニタリング+自動アラート |
| 専門家の過信 | 定期精度レポート+サンプルレビュー |
| VLMハルシネーション | 所見にdisclaimer付与 |

達成度チェック

  • エグゼクティブサマリーにROIと効率化試算を含めた
  • モデル比較でSensitivity/Specificityを提示した
  • Grad-CAMによる説明可能性を示した
  • HITL設計とルーティングルールを含めた
  • 継続的学習パイプラインを設計した
  • リスク対策と導入スケジュールを含めた

推定所要時間: 90分