EXERCISE 90分

総合演習:データドリブン組織推進計画を策定しよう

田中VPoE「Month 6の総仕上げだ。データドリブン文化、データカタログ、Data Mesh、ガバナンス、成熟度向上まで学んだ全てを統合して、NetShop社のデータドリブン組織推進計画を策定してほしい。」

あなた「経営層への提案書レベルの計画書を作るんですね。」

田中VPoE「そうだ。技術面だけでなく、組織変革・文化醸成・ROIまで含めた包括的な提案書にしてくれ。これが通れば、来年のデータ投資予算が確保できる。」

ミッション概要

NetShop社のデータドリブン組織推進計画を策定します。現状分析、ビジョン策定、技術・組織・文化の3軸での施策計画、ROI試算を含む経営層向け提案書を作成します。

前提条件

  • Month 6の全レッスン(Step 1〜5)を修了していること

Mission 1: ビジョンと戦略策定(30分)

タスク

以下を含むデータドリブン組織のビジョンと戦略を策定してください。

  1. データドリブン組織のビジョンステートメント
  2. 3つの戦略的柱(技術・組織・文化)
  3. 2年間のロードマップ概要
解答例

ビジョンステートメント: 「NetShop社は2028年までに、全社員がデータを共通言語として意思決定を行い、顧客体験とビジネス成果を継続的に向上させるデータドリブン企業になる」

3つの戦略的柱:

目標主要施策
技術信頼性の高いセルフサービスデータ基盤データカタログ、品質SLO、Data Mesh導入
組織データガバナンスの確立ポリシー策定、CDO設置、Data Steward制度
文化全社データリテラシーの向上アンバサダー制度、研修プログラム、成功事例共有

2年ロードマップ:

Year 1:
  H1: 基盤整備(カタログ、品質、ガバナンスポリシー)
  H2: 活用拡大(セルフサービス、アンバサダー、研修)

Year 2:
  H1: 高度化(Data Mesh導入、フェデレーテッドガバナンス)
  H2: 最適化(ROI最大化、継続的改善サイクルの定着)

Mission 2: 具体的施策と組織体制(30分)

タスク

技術・組織・文化の3軸で、Year 1の具体的施策と必要な組織体制を設計してください。

  1. 各四半期の具体的施策(技術・組織・文化それぞれ)
  2. データ組織の体制図
  3. 必要な人材と採用/育成計画
解答例

Year 1 四半期施策:

四半期技術組織文化
Q1データカタログ導入、品質SLO定義ガバナンスポリシー策定、Data Owner任命全社eラーニング公開
Q2セルフサービスBI拡張、データ契約導入Data Steward制度開始アンバサダー制度開始、SQL研修
Q3品質ダッシュボード公開、監査ログ導入コンプライアンス監査実施成功事例コンテスト
Q4Data Mesh POC(1ドメイン)CDO職の設置提案データリテラシーテスト全社実施

データ組織体制図:

CTO
└── CDO(新設提案)
    ├── Data Platform Team(3名)
    │   データ基盤の構築・運用
    ├── DS Team(5名)
    │   分析・ML・施策支援
    ├── Data Governance(1名)
    │   ポリシー・コンプライアンス
    └── Data Ambassadors(各部門1名、兼務)
        部門内のデータ活用推進

採用/育成計画:

役割現状Year 1末方法
Data Platform Engineer1名3名2名採用
Data Steward0名1名社内育成(Engから転換)
Data Ambassador0名5名各部門から選出・研修

Mission 3: ROI試算と経営層プレゼン資料(30分)

タスク

データドリブン推進のROI試算と、経営層向けのエグゼクティブサマリーを作成してください。

  1. 2年間の投資額と期待効果の試算
  2. リスク分析と撤退基準
  3. エグゼクティブサマリー(A4 1枚相当)
解答例

2年間の投資・効果試算:

項目Year 1Year 2合計
投資
人件費(追加2名)2,000万円2,000万円4,000万円
ツール・インフラ500万円600万円1,100万円
研修・教育200万円100万円300万円
投資合計2,700万円2,700万円5,400万円
期待効果
売上向上(レコメンド改善)3,000万円5,000万円8,000万円
コスト削減(在庫最適化)1,000万円2,000万円3,000万円
工数削減(セルフサービス化)500万円1,000万円1,500万円
リスク回避(不正検知改善)500万円1,000万円1,500万円
効果合計5,000万円9,000万円14,000万円
ROI85%233%159%

リスクと撤退基準:

リスク撤退基準
部門の協力不足Q2末にアンバサダー制度の参加率50%未満
ROI未達Year 1末にROI 50%未満
技術的障壁Q1のPOCで主要機能の実現不可

エグゼクティブサマリー:

■ 提案: データドリブン組織推進プログラム(2年計画)
■ 目標: 全社のデータ活用成熟度を2.0→4.0に引き上げ
■ 投資: 2年間で5,400万円(人件費4,000万円 + ツール1,100万円 + 教育300万円)
■ 効果: 2年間で1.4億円(売上向上8,000万円 + コスト削減4,500万円 + リスク回避1,500万円)
■ ROI: 2年累計159%
■ 主要施策:
  1. 信頼性の高いセルフサービスデータ基盤の構築
  2. データガバナンスフレームワークの確立
  3. 全社データリテラシー向上プログラムの実施
■ 要請: CDO職の新設、Data Platform Engineer 2名の採用承認

達成度チェック

  • データドリブン組織のビジョンと3つの戦略的柱を策定できた
  • 2年間のロードマップを作成できた
  • 四半期ごとの具体的施策を技術・組織・文化の3軸で設計できた
  • データ組織の体制図と採用/育成計画を作成できた
  • 2年間のROI試算を行えた
  • 経営層向けのエグゼクティブサマリーを作成できた

推定所要時間:90分