LESSON

経営層向けプレゼン

田中VPoE「分析レポートは完成した。でも経営会議で30ページのレポートをそのまま発表するわけにはいかない。10分のプレゼンに凝縮する必要がある。」

あなた「10分で全部伝えるのは難しそうです。」

田中VPoE「全部伝える必要はないんだ。経営層が知りたいのは『So What』と『Now What』だけ。データの見せ方とメッセージの絞り方を学ぼう。」

経営層プレゼンの鉄則

1. ピラミッド原則

結論を最初に述べ、質問があれば詳細に入るスタイルです。

結論: リテンション施策で年間7,200万円の増収が見込める
  ├── 根拠1: リピート率30%低下が売上鈍化の主因
  ├── 根拠2: 初回購入90日以内の離脱が60%
  └── 根拠3: フォローアップ施策のROIは推定5倍

2. 10分プレゼンのスライド構成

スライド内容時間
1. 結論1行の結論と提言1分
2. 現状売上推移と問題の概要1分
3. 原因主要な発見(グラフ1つ)2分
4. 深掘り補足的な分析結果2分
5. 提言アクションプランと期待効果2分
6. Next Stepsスケジュールと必要リソース1分
-質疑応答1分

3. データの見せ方

Before(悪い例)

  • 複雑な相関行列を見せる
  • p値やCohen’s dなどの統計用語を使う
  • 10列のテーブルを表示する

After(良い例)

  • 1つの折れ線グラフで売上減少を示す
  • 「統計的に確認済みの差です」と一言
  • 3つの数字(現状、原因、効果)に絞る

4. So Whatの伝え方

分析結果経営層向けの伝え方
「リピート率が30%低下」「このまま放置すると年間5,000万円の売上損失」
「家電カテゴリの離脱率が高い」「家電購入者のアフターサポートが競合に劣っている」
「90日以内に60%が離脱」「購入後3ヶ月のフォローで離脱を半減できる」

5. 質疑応答への備え

想定される質問と回答を事前に準備しておきます。

想定質問準備すべきデータ
「本当にそうなのか?」統計検定の結果、信頼区間
「競合はどうなっているか?」業界ベンチマーク
「コストはいくらか?」施策別のコスト試算
「いつから効果が出るか?」過去の類似施策の実績
「リスクは?」最悪シナリオのシミュレーション

付録スライドとして、詳細なデータや追加分析を用意しておき、質問に応じて提示します。

避けるべきこと

NG行動理由代替案
分析手法の詳細説明経営層は手法に関心がない「適切な統計手法で確認済み」
大量のグラフ情報過多で伝わらない最も重要な1-2枚に絞る
「〜の可能性がある」の連発自信がなく見える確度と根拠を明示する
コードの表示経営層には不要nbconvertで—no-input

まとめ

項目ポイント
ピラミッド原則結論から始め、根拠で裏付ける
10分構成結論→現状→原因→提言→Next Steps
データの見せ方1グラフ1メッセージ、数字は3つまで
So What数字をビジネスインパクトに変換して伝える
質疑応答想定質問への回答を付録として準備

チェックリスト

  • ピラミッド原則でプレゼンを構成できる
  • 10分以内に収まるスライド構成を設計できる
  • 統計用語を使わずにデータの示唆を伝えられる
  • 想定質問への回答を準備できる

次のステップへ

プレゼンテクニックを学びました。次は演習で、実際に分析レポートを作成しましょう。


推定読了時間:15分