ストーリー
田
田中VPoE
「経営層プレゼン、ストーリーテリング、反論対応を学んだ。ここでは実際にNetShop社のCEO/CFO/COOに向けたプレゼンテーションを設計してみよう。」
あなた
「15分のプレゼンと15分のQ&Aですね。」
あ
田
田中VPoE
「その通り。ビジネスケースの内容を30分のプレゼン枠に凝縮する。特に、3人の経営層それぞれの関心事に応えるバランスが重要だ。」
ミッション概要
| 項目 | 内容 |
|---|
| 演習タイトル | NetShop社 AI導入 経営層プレゼンテーション設計 |
| 想定時間 | 60分 |
| 成果物 | プレゼン構成案 + ストーリーライン + Q&A対策 |
前提条件
プレゼン条件:
出席者: CEO(事業戦略重視)、CFO(財務重視)、COO(運用重視)
時間: 30分(プレゼン15分 + Q&A 15分)
目的: CS部門AIチャットボット導入の予算承認(9,300万円)
ビジネスケースのハイライト:
投資額: 9,300万円
年間純効果: 2.29億円
3年ROI: 270%
投資回収期間: 5ヶ月
最悪ケースROI: 25%
PoC結果: FAQ回答正答率86%(改善後90%見込み)
Mission 1: プレゼン構成の設計
要件
15分のプレゼンテーション構成を設計してください。
- スライド構成: 8枚以内のスライドタイトルと内容
- メッセージライン: 各スライドのキーメッセージ
- 時間配分: 各スライドの発表時間
解答例
| # | スライド | キーメッセージ | 時間 |
|---|
| 1 | 提案概要 | 「9,300万円の投資で年間2.3億円の削減を実現」 | 1分 |
| 2 | 危機的現状 | 「CS部門は年間12億円超の負のインパクトを生んでいる」 | 2分 |
| 3 | 放置リスク | 「3年間の無策は累計18億円の損失に」 | 2分 |
| 4 | 解決策 | 「AIチャットボットで応答時間を4時間→30秒に」 | 2分 |
| 5 | PoC実証 | 「精度86%を実証済み、改善後90%達成見込み」 | 2分 |
| 6 | 財務効果 | 「ROI 270%、最悪でもプラス、5ヶ月で回収」 | 2分 |
| 7 | リスクと対策 | 「3大リスクを特定済み、全てに対策を準備」 | 2分 |
| 8 | 承認要請 | 「3ヶ月パイロットの承認と9,300万円の予算承認」 | 2分 |
Mission 2: ストーリーラインの作成
要件
3幕構成のストーリーラインを作成してください。
- 第1幕(現状の痛み): 具体的なエピソードとデータ
- 第2幕(転換点): 解決策とPoC実証結果
- 第3幕(未来のビジョン): 導入後の具体的な変化
解答例
第1幕: 現状の痛み(3分)
「先週、お客様相談窓口に1通のメールが届きました。
常連のお客様からです。
『問い合わせに半日待たされて、たらい回し。
もう御社では買いません。10年来の顧客でしたが。』
このようなメールが、実は毎月200通以上届いています。
表面化していない不満はその10倍。
年間で約9万人のお客様が不満を抱えたまま離れています。
CS部門の年間コストは5.6億円。
顧客離反による損失は推定4.5億円。
合計10億円以上が、対応品質の問題から生まれています。」
第2幕: 転換点(5分)
「この課題を解決する手段があります。
AIチャットボットの導入です。
すでにPoCを実施し、FAQ回答正答率86%を確認しました。
お客様の問い合わせの40%をAIが即座に回答できます。
残り60%は人間のスタッフが対応しますが、
単純な問い合わせから解放されることで、
複雑なご相談に集中できるようになります。
投資額は9,300万円。年間2.3億円の純効果。
ROI 270%、投資回収は5ヶ月です。
最悪のシナリオでも、ROIはプラスです。」
第3幕: 未来のビジョン(2分)
「導入後の顧客体験を想像してみてください。
深夜2時、お客様が配送状況を知りたいと思う。
チャットを開くと、AIが2秒で注文情報を確認し、
『明日の午前中にお届け予定です』と回答。
翌日、商品に問題があった場合。
AIが状況を聞き取り、返品手続きの手順を案内。
それでも解決しない場合は、経緯を完全に引き継いだ
専門スタッフがスムーズに対応します。
CS部門は『コストセンター』から
『顧客ロイヤルティの源泉』に変わります。」
Mission 3: Q&A対策
要件
CEO/CFO/COOそれぞれからの想定質問を3つずつ設定し、ARC法で回答を準備してください。
解答例
CEO向け
| 質問 | A(受け止め) | R(回答) |
|---|
| 「競合はどうしている?」 | 「競合動向は重要です」 | 「A社は昨年導入済みで応答時間60%改善。先行者優位を確保する今がタイミングです」 |
| 「ブランドへの影響は?」 | 「ブランドは最重要です」 | 「パイロットで顧客満足度を検証し、品質基準を満たしてから全面展開します」 |
| 「長期的な戦略との整合性は?」 | 「中期経営計画との整合は不可欠です」 | 「DX推進の第一弾として位置づけ、他部門への横展開も視野に入れています」 |
CFO向け
| 質問 | A(受け止め) | R(回答) |
|---|
| 「ROI 270%は楽観的では?」 | 「慎重な見方は当然です」 | 「感度分析の悲観ケースでもROI 25%。NPVは全シナリオでプラスです」 |
| 「隠れコストはないか?」 | 「見えないコストへの懸念はもっともです」 | 「TCOにデータ品質管理・変更管理コストも含めた保守的な見積もりです」 |
| 「段階的に投資できないか?」 | 「リスク分散は賢明な判断です」 | 「初期4,000万のパイロットで検証し、Go判定後に残り5,300万を投資する2段階を提案します」 |
COO向け
| 質問 | A(受け止め) | R(回答) |
|---|
| 「現場の抵抗は大丈夫か?」 | 「現場の受容は成功の鍵です」 | 「ADKAR変更管理プログラムを準備済み。パイロットメンバーの公募で前向きな人から開始します」 |
| 「品質が下がったら?」 | 「品質維持は絶対条件です」 | 「Shadow Modeで人間が確認してから段階的に自動化。撤退基準も明確です」 |
| 「人員配置はどうなる?」 | 「チーム運営への影響は重要です」 | 「12名は高付加価値業務に再配置。具体的な再配置計画を準備しています」 |
達成度チェック
| 観点 | 達成基準 |
|---|
| プレゼン構成 | 15分で結論→根拠→リスク→要請が論理的に構成されている |
| ストーリー | 3幕構成で感情に訴え、データで裏付けられている |
| CxO対応 | 各経営層の関心事に応える内容が含まれている |
| Q&A対策 | ARC法で具体的な回答が準備されている |
推定所要時間: 60分