クイズの説明
Step 4「ビジネスケース作成」の理解度を確認します。ビジネスケース構造、財務モデリング、リスク分析、シナリオ計画について問います。
合格ライン: 80%(10問中8問正解)
問題
Q1. ビジネスケースの構成
ビジネスケースのエグゼクティブサマリーに含めるべき要素として最も不適切なものはどれですか?
- A. 課題の要約と数値データ
- B. AIの技術的アーキテクチャの詳細図
- C. 投資額とROI
- D. 推奨アクション
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正解: B)
エグゼクティブサマリーは1ページで課題・提案・財務・アクションを凝縮するものです。技術的アーキテクチャの詳細は経営層の判断に直接必要な情報ではなく、ソリューション章で説明すべき内容です。
Q2. TCO(総保有コスト)
AI導入のTCOに含めるべき「隠れコスト」として最も適切なものはどれですか?
- A. サーバー利用料
- B. データ品質管理と変更管理のコスト
- C. AIモデルの開発費
- D. 研修費用
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正解: B)
データ品質管理や変更管理のコストは見落とされがちな「隠れコスト」です。サーバー利用料(A)は運用コスト、AI開発費(C)は開発コスト、研修費(D)は導入コストとして通常は明示的に見積もられます。
Q3. ROI計算
投資額1億円、年間純効果3,000万円のAI導入プロジェクトの投資回収期間として正しいものはどれですか?
- A. 約3.3年
- B. 約1年
- C. 約10年
- D. 回収不能
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正解: A)
投資回収期間 = 投資額 / 年間純効果 = 1億円 / 3,000万円 = 約3.3年。投資額を年間の純効果で割ることで、累積効果が投資額を超えるまでの期間を算出します。
Q4. NPV
NPV(正味現在価値)がプラスであることの意味として正しいものはどれですか?
- A. プロジェクトの初期コストがゼロである
- B. 将来のキャッシュフローの現在価値が投資額を上回っており、投資価値がある
- C. プロジェクトにリスクがない
- D. 投資額が予算内に収まっている
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正解: B)
NPVは将来のキャッシュフローを現在価値に割り引いた合計から投資額を引いたものです。プラスであれば「この投資は資本コストを上回るリターンを生む」ことを意味し、投資する価値があると判断できます。
Q5. 感度分析
感度分析の主な目的はどれですか?
- A. 最も楽観的な結果を見つけること
- B. 主要変数の変動が結果に与える影響を把握し、リスクの程度を評価すること
- C. 全ての変数を同時に変動させること
- D. 過去の実績を正確に再現すること
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正解: B)
感度分析は、AI精度、自動処理率、導入コストなどの主要変数が変動した場合にROIやNPVがどう変わるかを把握する手法です。「悲観ケースでも投資が合理的か」を確認することで、意思決定の堅牢性を高めます。
Q6. リスク分析
リスク対応戦略のうち「転嫁」の例として最も適切なものはどれですか?
- A. リスクの原因を取り除く
- B. SLA付きベンダー契約や保険でリスクを第三者に移転する
- C. リスクを認識した上で何もしない
- D. リスクの発生確率を下げるための施策を実施する
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正解: B)
「転嫁」は、リスクの影響を第三者に移転する戦略です。SLA(Service Level Agreement)付きのベンダー契約では、精度保証や稼働率保証を契約に含めることで、リスクの一部をベンダーに転嫁できます。Aは回避、Cは受容、Dは軽減です。
Q7. 期待損失額
影響額2億円、発生確率20%のリスクの期待損失額はいくらですか?
- A. 2億円
- B. 1億円
- C. 4,000万円
- D. 2,000万円
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正解: C)
期待損失額 = 影響額 × 発生確率 = 2億円 × 20% = 4,000万円。期待損失額はリスクの大きさを一つの数値で表現するもので、リスク対策の費用対効果を判断する基準になります。
Q8. シナリオ計画
4象限シナリオの軸として適切な組み合わせはどれですか?
- A. 過去の実績 × 現在の状況
- B. 最も不確実で影響が大きい2つの要因
- C. コスト × スケジュール
- D. 技術詳細 × 組織図
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正解: B)
シナリオ計画の軸には、「不確実性が高く」かつ「結果への影響が大きい」2つの要因を選びます。例えば「AI精度の実現度」と「組織受容度」のように、コントロールが難しく結果を左右する要因が適切です。
Q9. 「何もしない」コスト
ビジネスケースで「何もしない場合のコスト」を示す目的はどれですか?
- A. 競合他社を批判するため
- B. 変革の緊急性を示し、現状維持が最もリスクの高い選択肢であることを示すため
- C. AI導入の予算を増やすため
- D. 担当者に危機感を煽るため
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正解: B)
「何もしない」コストは、現状維持にもコストとリスクがあることを定量的に示すものです。人件費上昇、競合との差拡大、顧客離反などを3年間で推計し、「変革しないこと」が安全ではないことを経営層に理解してもらうための重要な根拠です。
Q10. 総合判断
ビジネスケースの総合判断で最も重要な要素はどれですか?
- A. AI技術の先進性
- B. 最悪シナリオでも投資が合理的であるという堅牢性
- C. 他社の導入事例の数
- D. プロジェクトチームの人数
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正解: B)
経営層の投資判断で最も重要なのは、不確実性を考慮しても投資が合理的であるかどうかです。最悪シナリオでもROIがプラスであること、感度分析で堅牢性が示されていることが、投資判断の決め手になります。
結果
合格(8問以上正解)
Step 4の内容をよく理解しています。ビジネスケース作成の一連のスキルを身につけました。次のStep 5「経営層プレゼンテーション」に進みましょう。
不合格(7問以下正解)
Step 4の内容を復習しましょう。特に以下のポイントを重点的に確認してください:
- ビジネスケース構造 — 7章構成、エグゼクティブサマリーの書き方
- 財務モデリング — ROI、NPV、TCO、感度分析
- リスク分析 — リスクマトリクス、4つの対応戦略、期待損失額
- シナリオ計画 — 4象限シナリオ、期待値分析
推定所要時間: 30分