EXERCISE 60分

ストーリー

田中VPoE
「コスト構造の理論は理解できたな。では実践だ。NetShop社の『商品レコメンドAI』導入のTCOを試算してほしい。」
あなた
「カスタマーサポートAIとは別のプロジェクトですね。」
田中VPoE
「そうだ。ECサイトの売上向上のために、商品レコメンドAIの導入を検討している。経営会議でコストの全体像を示す必要がある。初期費用、ランニングコスト、隠れたコスト、すべて網羅して3年TCOを出してくれ。」
あなた
「わかりました。前提条件を確認してから試算します。」

ミッション概要

項目内容
演習タイトルNetShop社 商品レコメンドAI 導入TCO試算
想定時間60分
成果物3年TCO試算表 + 感度分析
対象プロジェクトECサイト商品レコメンドAI

前提情報

NetShop社の状況

  • ECサイト月間アクティブユーザー: 50万人
  • 月間注文数: 15万件
  • 平均注文単価: 5,000円
  • 現在のレコメンド: ルールベース(売れ筋ランキング表示のみ)

商品レコメンドAI の要件

  • 協調フィルタリング + LLMによるパーソナライズレコメンド
  • リアルタイム推薦(ページ表示時に0.5秒以内にレコメンド表示)
  • 対象: 商品詳細ページ、カート画面、メールマガジン
  • 目標: クロスセル率を現状の3%から5%に向上

技術スタック(想定)

  • 推薦エンジン: カスタムモデル(協調フィルタリング)
  • パーソナライズ: LLM API(商品説明生成)
  • インフラ: AWSクラウド
  • データ: 購買履歴2年分、商品マスタ10万SKU

課題

課題1: 初期費用の見積もり(15分)

以下のカテゴリごとに、初期費用を見積もってください。

カテゴリ検討すべき項目あなたの見積もり
開発コスト要件定義、設計、推薦エンジン開発、API連携、UI開発、テスト
データ準備コスト購買データ整備、商品マスタ整備、特徴量エンジニアリング
インフラ構築コスト推論サーバー、データパイプライン、CDN設定

ヒント: レコメンドAIはリアルタイム性が求められるため、推論サーバーのスペックに注意

課題2: 年間ランニングコストの見積もり(15分)

カテゴリ検討すべき項目月額見積もり年額見積もり
推論コスト50万ユーザー × ページビュー数 × 推論単価
LLM APIパーソナライズ生成の利用量
インフラ推論サーバー、ストレージ、ネットワーク
運用保守モデル監視、障害対応、改善活動
継続改善モデル再学習、A/Bテスト、新機能

ヒント: 月間ページビュー数は月間ユーザー数の5-10倍が目安

課題3: 隠れたコストの洗い出し(15分)

以下の4カテゴリについて、具体的な項目と金額を見積もってください。

組織変革コスト

  • マーチャンダイジング部門への影響は?
  • マーケティング部門のワークフロー変更は?

教育コスト

  • 誰に、どんな教育が必要か?
  • 教育期間中の生産性低下は?

機会コスト

  • エンジニアリングリソースの拘束は?
  • 他に検討していたプロジェクトへの影響は?

技術的負債

  • 急ぎの開発で発生しうる技術的負債は?
  • 3年後に予想される改修コストは?

課題4: 3年TCO表の作成と感度分析(15分)

課題1-3の結果を統合して、3年TCO表を完成させてください。

項目Year 0Year 1Year 2Year 3合計
初期費用---
ランニングコスト-
隠れたコスト
年間合計
累積合計

さらに、以下のパラメータについて感度分析を行ってください。

  • ユーザー数が1.5倍に増加した場合
  • LLM API単価が2倍になった場合
  • 開発期間が1.5倍に延長した場合

評価基準

基準配点ポイント
コスト項目の網羅性30%見落としている項目がないか
金額の妥当性25%相場観に照らして適切な見積もりか
前提条件の明示20%見積もりの根拠が明確か
感度分析の適切さ15%重要なパラメータを選定しているか
資料の分かりやすさ10%経営層が理解できる形式か

提出フォーマット

  1. 前提条件一覧(見積もりに使用した数値とその根拠)
  2. 3年TCO表(年次ごとの内訳付き)
  3. 感度分析結果(3パターン以上)
  4. 所見(コスト面のリスクと対策案を1-2段落で記述)

推定所要時間: 60分