EXERCISE 60分

ストーリー

田中VPoE
「変更管理、ステークホルダー巻き込み、教育支援を学んだ。ここではNetShop社のCS部門へのAIチャットボット導入を題材に、人と組織の変革を支援する計画を策定してみよう。」
あなた
「CS部門は人数も多いし、顧客接点の最前線だから変更管理が特に重要そうですね。」
田中VPoE
「その通り。30名の一次対応チームの意識と行動を変えるのは簡単ではない。特に、AIが対応する範囲と人間が対応する範囲の線引きについて、現場が納得する形で設計する必要がある。」

ミッション概要

項目内容
演習タイトルNetShop社 CS部門のAIチャットボット導入に伴う変更管理計画
想定時間60分
成果物ステークホルダー分析 + ADKAR計画 + トレーニングプログラム

前提条件

CS部門の状況

チーム構成:
  一次対応: 30名(正社員15名、契約社員15名)
  二次対応: 12名(全員正社員、専門知識保有)
  リーダー: 3名
  マネージャー: 1名

現場の声(事前ヒアリング結果):
  - 「AIに仕事を取られるのでは」(契約社員中心に不安が強い)
  - 「AIの回答が間違ったら顧客からのクレームは誰が対応するの?」
  - 「今のやり方に慣れているのに変える必要があるの?」
  - 「AIの操作を覚えるのが大変そう」
  - 「面白そう、早く使ってみたい」(一部の若手社員)

AI導入後の役割変化:
  一次対応: AIの回答レビュー、複雑な問い合わせへの集中
  二次対応: ナレッジ整備、AIのチューニングフィードバック
  リーダー: AI品質モニタリング、チーム育成

Mission 1: ステークホルダー分析

要件

CS部門のAI導入に関するステークホルダー分析を行ってください。

  1. ステークホルダーマップ: 関心度×影響力の4象限に配置
  2. 各ステークホルダーの懸念事項: 具体的な不安や期待を整理
  3. アプローチ戦略: それぞれへの巻き込み方を設計
解答例

ステークホルダー分析表

ステークホルダー関心度影響力分類懸念事項アプローチ
CSマネージャー密接連携CSAT低下リスク変更スポンサーとして参画依頼
チームリーダー3名密接連携チーム運営の変化変更リーダーに任命
正社員(一次)情報提供業務変化への適応早期パイロット参加の機会提供
契約社員(一次)情報提供雇用不安役割再定義と雇用保証の明示
二次対応チーム重点管理ナレッジ整備の負荷増新たな専門性の価値を提示
IT部門重点管理システム保守負荷技術要件の早期共有
顧客最低限対応対応品質の変化段階的導入で品質担保

特に注意すべきポイント

  • 契約社員の雇用不安が最も深刻。「AI導入=人員削減」ではないことを明確にする
  • チームリーダーを味方につけることで、現場全体への影響力を確保する
  • 二次対応チームのナレッジがAIの品質を左右するため、協力を得ることが重要

Mission 2: ADKAR計画の策定

要件

ADKARモデルの5段階それぞれについて、CS部門向けの具体的な施策を設計してください。

  1. 各段階の目標施策を明確にする
  2. タイムラインを設定する
  3. 成功指標を定義する
解答例
段階時期目標施策成功指標
Awareness-3ヶ月AI導入の必要性を理解現状コストデータの共有、他社事例の紹介、全体説明会理解度アンケート80%以上
Desire-2ヶ月AI導入に前向きになる個人メリットの提示、Q&Aセッション、パイロット公募パイロット希望者10名以上
Knowledge-1ヶ月新しい業務フローを理解ハンズオン研修、e-learning、業務マニュアル配布操作テスト合格率90%
Ability0〜+1ヶ月実際にAIを使って業務遂行OJT、メンター配置、ヘルプデスク開設AI活用率60%以上
Reinforcement+2ヶ月〜新しい働き方を定着成功事例の共有、表彰、フィードバックループ定着率85%以上

抵抗への個別対処計画

抵抗パターン対象者対処施策
雇用不安契約社員15名「AI導入による人員削減は行わない」という経営層メッセージ + 新スキル研修
責任問題正社員全般責任分担ルールの明文化、AIミス時の対応フロー整備
慣性抵抗ベテラン社員現状維持のコストデータ提示、段階的な移行で負荷軽減

Mission 3: トレーニングプログラムの設計

要件

CS部門向けのトレーニングプログラムを設計してください。

  1. 3層構造(基礎・実践・応用)で設計
  2. 各層のカリキュラム詳細を作成
  3. 評価方法を設定
解答例

基礎層: AIリテラシー研修(全員・2時間)

時間トピック形式
30分AIの基本と顧客対応AIの仕組み講義
30分AIにできること・できないこと事例ディスカッション
30分AI出力の評価方法(確信度の見方)デモ
30分責任分担と倫理ガイドラインワークショップ

実践層: AIツール操作研修(対象部門・1日)

時間トピック形式
2時間AIチャットボット管理画面の操作ハンズオン
2時間新業務フローの実践(Shadow Mode)ロールプレイ
1時間エスカレーション判断の基準ケーススタディ
1時間トラブルシューティングシミュレーション

応用層: AI協働スキル研修(パイロットメンバー・2日)

時間トピック形式
3時間例外処理パターンの対応ケーススタディ
3時間AIフィードバックの入力方法ハンズオン
3時間ナレッジ整備とFAQ更新ワークショップ
3時間改善提案の方法グループワーク

評価方法

評価方法合格基準
基礎理解度テスト80%以上正解
実践操作チェックリスト全項目クリア
応用ケース対応シミュレーション評価者4.0/5以上

達成度チェック

観点達成基準
ステークホルダー分析全ステークホルダーが特定され、懸念事項とアプローチが整理されている
ADKAR計画5段階全てに具体的な施策・タイムライン・成功指標がある
抵抗対処主要な抵抗パターンに対する個別対処が設計されている
トレーニング3層構造で段階的に設計され、評価方法が明確である
実行可能性施策がNetShop社の規模・リソースで実行可能である

推定所要時間: 60分