ストーリー
田中VPoEは真剣な表情で続けました。
ミッション概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 演習タイトル | AI活用ロードマップ提案書 |
| 想定時間 | 90分 |
| 成果物 | 提案書(経営会議承認用) |
提案書の構成
以下の6章構成に従って、AI活用ロードマップ提案書を作成してください。
第1章: エグゼクティブサマリー
経営層が最初に読むページです。提案全体の要旨を簡潔にまとめてください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 背景 | なぜAI活用が必要か(2-3行) |
| 提案 | 何を提案するか(2-3行) |
| 投資 | 必要な投資額(初年度・年間の概算) |
| 効果 | 期待される定量的効果 |
| タイムライン | 主要マイルストーン(3フェーズ) |
解答例
背景: NetShop社は月間3万件のCS問い合わせ、月間500件の新商品登録、月間15,000件の出荷処理を人手で対応している。労働人口減少と競合のAI導入加速により、業務効率化は急務である。
提案: 全社横断の業務分析に基づき、効果の高い3つのユースケースから段階的にAIを導入する。Phase 1のクイックウィンでCS部のFAQ自動回答を実現し、Phase 2-3で全社展開する。
投資: 初年度3,000万円(3フェーズ合計)
効果:
- Phase 1: CS部月間400時間の工数削減(年間2,520万円相当)
- Phase 2-3: EC運営部・マーケ部の工数削減(年間1,500万円相当)
- 3年間累計ROI: 約200%
タイムライン:
- Phase 1(0-3ヶ月): FAQ自動回答チャットボットの本番稼働
- Phase 2(4-9ヶ月): 商品説明文生成・不正注文検知の展開
- Phase 3(10-12ヶ月): 全社AI活用の文化定着
第2章: 現状分析(Step 1-2の成果)
Step 1-2で学んだAIレディネス評価と業務プロセス分析の成果を統合してください。
- AIレディネス評価(4軸の現状スコアと課題)
- 部門別ペインポイントのサマリー
- 自動化ポテンシャルの上位5業務
解答例
AIレディネス評価:
| 軸 | スコア | 課題 |
|---|---|---|
| 組織 | 3 | 専任チーム未設置、ガイドラインなし |
| データ | 3 | EC・CSはクラウド蓄積済み、物流は一部紙管理 |
| 技術 | 3 | GCP基盤あり、MLOps未構築 |
| 人材 | 2 | ML経験者1名のみ、全社リテラシー低い |
| 総合 | 2.75 | Level 2: 着手可能 |
部門別ペインポイント上位:
| 部門 | ペインポイント | 月間影響時間 |
|---|---|---|
| CS部 | 定型質問の繰り返し対応 | 2,000h |
| EC運営部 | 商品登録の画像加工と説明文作成 | 375h |
| EC運営部 | レビューの目視確認 | 167h |
| 物流部 | 出荷検品の手作業 | 750h |
| マーケ部 | レポート作成のデータ統合 | 60h |
自動化ポテンシャル上位5:
| 順位 | 業務 | スコア | AI適用レベル |
|---|---|---|---|
| 1 | FAQ定型質問回答 | 4.7 | 完全自動化 |
| 2 | 商品情報更新 | 4.7 | 完全自動化 |
| 3 | 売上レポート生成 | 4.4 | 完全自動化 |
| 4 | レビュー不適切検出 | 4.1 | 半自動化 |
| 5 | 出荷検品 | 3.8 | 完全自動化 |
第3章: ユースケースと優先順位(Step 3-4の成果)
Step 3-4で学んだAI適用判断と優先順位付けの成果を統合してください。
- AI活用候補一覧と評価(AI適用スコア、技術選定、リスク判定)
- 優先順位(RICEスコアとMoSCoW分類)
- 上位3件のユースケースキャンバス(簡略版)
解答例
候補一覧と評価:
| 候補 | 4軸スコア | 技術 | リスク | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| FAQ自動回答 | 5.00 | 生成AI(RAG) | 中 | Go |
| 商品説明文生成 | 3.75 | 生成AI | 中 | Conditional Go |
| 不正注文検知 | 3.70 | ML(異常検知) | 高 | Conditional Go |
| レビュー検出 | 3.75 | 生成AI + ML | 低 | Go |
| 需要予測 | 3.80 | 従来型ML | 中 | Conditional Go |
| 出荷検品自動化 | 3.60 | 画像認識AI | 中 | No Go(データ不足) |
優先順位:
| 順位 | 候補 | RICE | MoSCoW | フェーズ |
|---|---|---|---|---|
| 1 | FAQ自動回答 | 9,600 | Must | Phase 1 |
| 2 | 商品説明文生成 | 400 | Should | Phase 2 |
| 3 | 不正注文検知 | 3,000 | Should | Phase 2 |
ユースケースキャンバス(FAQ自動回答 簡略版):
| ビジネス価値 | 技術実現性 | ユーザー影響 |
|---|---|---|
| 月840h削減、年2,520万円 | RAG、データ準備済み、3人月 | CS部50名+顧客100万人/月 |
| ROI 68% | リスク: ハルシネーション | 受容性: 高(現場要望あり) |
第4章: ロードマップ(Step 4の成果)
3フェーズのロードマップを統合して記載してください。
- 3フェーズのタイムラインとマイルストーン
- 予算配分
- 推進体制
解答例
タイムライン:
| フェーズ | 期間 | ユースケース | マイルストーン |
|---|---|---|---|
| Phase 1 | 0-3ヶ月 | FAQ自動回答 | PoC完了→本番稼働 |
| Phase 2 | 4-9ヶ月 | 商品説明文生成、不正注文検知 | 2件の本番稼働 |
| Phase 3 | 10-12ヶ月 | 需要予測、レビュー検出 | 全社AI文化定着 |
予算配分:
| フェーズ | 予算 | 主な内訳 |
|---|---|---|
| Phase 1 | 800万円 | 開発500 + データ整備200 + インフラ100 |
| Phase 2 | 1,200万円 | 開発700 + データ200 + インフラ150 + 人材育成150 |
| Phase 3 | 1,000万円 | 開発500 + 基盤150 + 外部150 + 研修100 + データ100 |
| 年間合計 | 3,000万円 |
推進体制:
社長(スポンサー)
└── 田中VPoE(プロジェクトオーナー)
└── AI推進チーム
├── リーダー 1名(既存メンバー)
├── AIエンジニア 1名(新規採用)
├── データエンジニア 1名(新規採用)
└── 各部門AIチャンピオン(Phase 3〜)
第5章: PoC計画(Step 5の成果)
Phase 1のFAQ自動回答PoCの詳細計画を記載してください。
- PoC目的と成功基準
- 12週間のスケジュール
- Go/No-Go判断基準
解答例
PoC目的: RAGベースのAIチャットボットが定型質問に85%以上の正答率で自動回答し、CS部の月間工数400時間以上の削減が見込めることを実証する。
成功基準:
| 指標 | Must | Want |
|---|---|---|
| 正答率 | 80%以上 | 90%以上 |
| 自動回答率 | 30%以上 | 50%以上 |
| 応答時間 | 10秒以内 | 5秒以内 |
スケジュール:
- W1-2: データ準備
- W3-4: プロトタイプ開発
- W5-6: 内部テスト・改善
- W7-8: パイロット運用
- W9-10: 評価
- W11-12: Go/No-Go判断
Go/No-Go基準:
- Go: Must基準すべて達成
- Conditional Go: Must達成、Want一部未達(改善計画付き)
- No Go: Must未達(原因分析→計画見直し)
第6章: リスクと対策
主要リスクと対策をまとめてください。
- 技術・業務・倫理・法規制の各カテゴリのリスク
- 影響度と対策
解答例
| カテゴリ | リスク | 影響度 | 対策 |
|---|---|---|---|
| 技術 | ハルシネーションによる誤回答 | 高 | RAG+人間レビュー体制、信頼度スコア設定 |
| 技術 | API障害によるサービス停止 | 中 | フォールバック(有人対応切り替え)設計 |
| 業務 | 現場の抵抗・不使用 | 高 | 早期参画、AI体験会、段階的導入 |
| 業務 | AI人材の不足 | 高 | 2名の採用+外部パートナー活用 |
| 倫理 | AIによる不公平な対応 | 中 | 回答品質の定期監査 |
| 法規制 | 個人情報のAI処理 | 高 | 個人情報マスキング、ガイドライン策定 |
| 法規制 | 景品表示法(商品説明文) | 中 | 人間レビュー必須化、虚偽表現チェック |
達成度チェック
| 観点 | 達成基準 |
|---|---|
| 一貫性 | 6章すべてが相互に整合し、ストーリーとして繋がっている |
| 具体性 | 定量的な数値目標、予算、期限が含まれている |
| 実現可能性 | 予算3,000万円・人員制約内で実現可能な計画になっている |
| 説得力 | 社長が「これで進めよう」と判断できるレベルの根拠がある |
| 網羅性 | 現状分析、ユースケース、ロードマップ、PoC、リスクがカバーされている |
| リスク対応 | 主要リスクが特定され、具体的な対策が示されている |
| 段階性 | 3フェーズで段階的に展開する計画になっている |
推定所要時間: 90分